回数券廃止相次ぐ

回数券廃止の報道が相次いでいる。昨年のJR九州JR西日本については、旅規改定の記事で触れた*1。4月以降JR東日本JR東海JR四国が9月30日で回数券の発売を終了すると発表した。10月以降普通回数券は、JRではJR北海道JR西日本ICOCA区間外だけになる。ただし、各社とも身体障害者割引、知的障害者割引および通学用割引の回数券は引き続き発売する。

10年前にも名鉄富山地方鉄道の回数券廃止*2をきっかけに、3回にわたって 全国の鉄・軌道事業者の回数券を紹介した*3。一昨年来の普通回数券廃止は2012年に次ぐ第2弾である。なお小田急の回数券は2020年3月31日に発売終了しており、今回終了するのは回数券の代替として旅規の規定外で発売したチケット10。

事業者 発売終了日 リリース 乗車ポイント
京阪電気鉄道 2020/12/31 2020/07/10 京阪電車ポイント還元サービス
JR九州 2021/06/30 *4 2021/04/20  
西日本鉄道 2021/07/31 2021/06/17  
JR西日本 2021/09/30 2021/03/31 ICOCAポイント
東武鉄道 2021/09/30 2021/07/14 トブポマイル
江ノ島電鉄 2021/12/31    
愛知環状鉄道 2021/12/31    
叡山電鉄 2022/03/31 2022/02/08  
小田急電鉄 2022/07/31 2022/03/08 小田急おでかけポイント
大阪モノレール 2022/07/31 2022/04/22  
新京成電鉄 2022/08/31 2022/06/17  
JR東日本 2022/09/30 2022/04/26 JRE Point リピートポイントサービス
JR東海 2022/09/30 2022/06/10  
JR四国 2022/09/30 2022/06/16  

ICカード乗車券の普及に伴い、紙の回数券を廃止し、割引に代えて乗車ポイントを付与する傾向にある。JR西日本東武小田急のリリースは、ポイントの付与を前面に打ち出し、ついでに回数券の廃止を記載している。

JR四国ICカード乗車券が使用できるのは本四備讃線香川県の一部区間だけであるが、「お客様のご利用状況や弊社を取り巻く経営環境の変化を踏まえ」と業績の悪化を理由に割引を見直す。西鉄も「新型コロナウイルス感染症の影響により、お客さまが減少しているなか・・・ポストコロナ社会においても持続的な公共交通サービスを提供するため」としている。JR東海もコスト削減が理由とされ(NHK6月10日)、ポイント還元等の代替サービスの発表はない。

回数券の廃止は、金券ショップの回数券ばら売り対策という面もあるようだ。今回廃止となる小田急のチケット10は、利用時に表紙が必要な10回分のきっぷで、回数券が同時使用できなかった時代に戻っていた。

ウェブで旅規を公開する事業者が増え、旅規規定の普通回数券については情報が得やすくなった。10年前に未開業だった道南いさりび鉄道えちごトキめき鉄道、あいの風とやま鉄道にも、11枚つづりの普通回数券がある。JRの回数券廃止により先行きは不透明であるが。

旅規リンク集を更新し、新たに公開した東海交通事業を追加、デッドリンクを解消した。

追記(6月23日):コメントで教示を受けた愛知環状鉄道江ノ島電鉄叡山電鉄大阪モノレール新京成電鉄を表に追加した。愛知環状鉄道江ノ島電鉄は、掲載期間終了のためかリリース文を見つけられなかった。あわせて江ノ島電鉄の約款を掲載し、リンク集を更新した。

追記2(6月30日):JR西日本は、ICOCA以外の区間でも、9月30日をもって回数券の発売を終了すると発表した(リリース)。

追記3(7月20日):JR北海道も、11月30日をもって回数券の発売を終了すると発表した(リリース