第8回全国の鉄道路線五番勝負(開催予告)

第8回全国の鉄道路線五番勝負を来週の金曜日12月2日から開催します。スケジュールは下記のとおりです。

  • 12月2日(金)21:00 出題
  • 12月3日(土)21:00 第1回採点、第1ヒント提示
  • 12月4日(日)21:00 第2回採点、第2ヒント提示
  • 12月5日(月)12:30 第3回採点、アナグラムヒント解凍文提示(解答状況により第3ヒントを提示)
  • 12月6日(月)21:00 終了

鉄道路線五番勝負は、問題に提示する路線と共通する特徴(共通項)がある路線を一つずつ答えてゆくクイズです。解答者は、問題路線(及び先行の正答路線)から共通項を推定し、該当する路線を探して答えます。先行の正答とヒントとによって、共通項が次第に明確になってゆき、同じ問題を何人もが解答できます。路線名は、全国の鉄軌道路線リストを参照してください。過去問等は、クイズのホームページにあります。

ヒントは、アナグラムヒント及び地図・画像を2回に分けて提示します。第2ヒントとアナグラムヒントの解凍文によって、だれもが共通項にたどり着けるように出題するつもりです。さらに解答状況によっては、解答者全員が完答できるよう、ダメ押しの第3ヒントを提示することがあります。

 

12月1日旅規改定

JR東海がウェブに12月1日施行の旅規改定公告を掲載した。JR北海道が11月30日限りで普通回数乗車券の発売を終了し、旅規の規定による普通回数乗車券は通信教育用だけになる*1ことに伴う改定。JR東日本の改正公告はまだ出ていない。

第39条(普通回数乗車券の発売)は、通信教育用の割引回数券の規定に代わり、第40条(通学用割引普通回数乗車券の発売)から第1項が移行する。第40条は見出しが「通学用割引普通回数乗車券を購入する際に提出する学生割引証」に変更となり、現行の第2項、第3項が残る。

 

 

*1:身体障害者知的障害者用割引回数券は、それぞれ身体障害者旅客運賃割引規則、知的障害者旅客運賃割引規則に規定

全国の鉄軌道路線リスト更新

クイズページの全国の鉄軌道路線リストと英語ページのRailways of Japanを令和四年度版鉄道要覧の記載等に基づき、10月10日現在として更新した。10月12日の記事で書いた摩耶ケーブル西濃鉄道のほか、いただいたコメントを確認し反映した。

函館どつく前は1985年11月1日にカタカナの函館ドック前から改称した時点から「つ」だった。函館どつく(株)が1984年カタカナ社名から変更したのにあわせたようだ。手元にある古い民鉄要覧で確認したら、昭和60年版(1985/03/31現在)では「函館ドック前」、平成元年度版以降撥音の「函館どっく前」だった。

岳南電車の線名も古い鉄道要覧で確認した。2013年の会社分割前の岳南鉄道時代は線名がなかった。岳南電車のページにある安全報告書2022でも岳南鉄道線となっている。

阿佐東線区間名は鉄道要覧にあわせて、阿波海南(信)~海部、海部~甲浦(信)の二本立てとした*1阿波海南信号場・甲浦信号場は、モードインターチェンジで、隣接してバスの乗降場があるようだ。甲浦(信)は旧甲浦駅から0.1キロ延伸した(2021/10/23)。

東京メトロ千代田線の区間名表記の変更は、反映していない。

*1:鉄道要覧の表記とは行が逆

鉄道事業者の運賃比較更新

鉄道事業者の運賃比較別表を更新した。2021年12月25日の阿佐海岸鉄道、2022年10月1日の北総鉄道、2021年11月1日の広島電鉄市内線の運賃改定を反映し、2022年11月版として運賃ランキング表を更新した。

京成空港線も10月1日に改定した(2021年11月19日リリース)が、京成高砂・印旛日本医大間の各駅相互間を北総鉄道に合わせて値下げしただけで、印旛日本医大・成田空港間および京成高砂・印旛日本医大間とまたがって乗車する場合は通学定期運賃を除き従来どおりなので、運賃ランキングは変更していない。

北総鉄道のランキングは、2020年6月版の160位から得点順が130位に、勝率順が143位に大きく順位を上げた。190円から220円に値上げした広島電鉄市内線*1は、得点順が31位から58位、勝率順が32位タイから54位と順位を下げた。阿佐海岸鉄道DMV運行に合わせて値上げ*2し、得点順が91位から140位に、勝率順が76位から138位となった。

北総鉄道の新運賃は、グラフに示すように初乗り運賃と30キロ以上は20円とわずかな値下げ(初乗り運賃10%、30キロ以上3%弱)で、中間キロ地帯、とくに8キロから17キロの運賃を15%以上下げた。これにより遠距離逓減度は低下した*3

北総鉄道の運賃訴訟で、原告は遠距離逓減運賃を「メタボ運賃」として、距離比例運賃への変更を求めた。東京地裁は、全ての旅客に同様に適用されるから「特定の旅客に対し不当な差別的取扱いをするもの」に該当しないとしてこれを退けたが、北総鉄道は、かつてメタボ運賃と批判されたことを意識して、遠距離逓減度を低くしたのかもしれない。

*1:広島市中心部の路線バス事業者も併せて220円に

*2:5キロまでは210円から200円に値下げ

*3:鉄道事業者の運賃比較」で遠距離逓減度を示す指標として開発した、線形回帰関数と指数回帰関数の実測値との誤差を比較した誤差係数が0.267から0.569に上昇した。誤差係数は、線形回帰関数と実測値の誤差の二乗和と原点をとる指数回帰関数の誤差の二乗和の比率で、1を超えれば、線形回帰のほうが実測値に近似し、1以下は指数回帰が近似する

続・亀有・金町の運賃訴訟

10月22日の記事の続報。弁護士ドットコムニュースに原告の記者会見の模様が掲載されていた。新聞が報じたとおりの内容だが、特記事項は西日暮里乗換え時のメトロ北千住・西日暮里間の「二重取り」について。「二重取り」になっていないメトロ南北線(第一種事業者)と都営三田線(第二種事業者)の例をあげて、メトロが綾瀬ー西日暮里間をJRに貸与すれば(JR東日本が第二種事業となれば)解消する問題と主張している。

亀有・金町の鉄道問題を考える会のサイトには、メトロ南北線都営三田線白金高輪・目黒間のほか、和倉温泉・七尾間、清音・総社間(以上第一種・第二種化)、谷上・新神戸間(北神急行電鉄から神戸市に移管)、OTS大阪市OTSが第三種・大阪市が第二種)などが(初乗り運賃の二重取りを回避した)成功事例として記載されている。

記者会見に同席した中村弁護士によるプレゼンテーション常磐緩行線・千代田線問題(金町・亀有問題)について(2019年11月17日)が掲載されている。これが原告の訴状に盛り込まれているのだろうが、乗継運賃制度や初乗り運賃の値下げでなく、通算運賃による運賃の改定を求めている。また、地下2階の千代田線ホームから地上2階の常磐線ホームまでの移動を要する北千住乗換えについて、鉄道事業法22条3(乗継円滑化措置等)、23条(事業改善の命令)に基づき、「国土交通大臣は、運賃の変更だけでなく、列車の運行計画自体の変更について改善命令を発令することができる」と主張している。

会のサイトに掲載されている鉄道ピクトリアル1984年8月号記事、曽根悟「常磐線と千代田線の"相互乗り入れ"」は、亀有・金町駅の利用者に北千住又は西日暮里での乗換えを強いることになった「迷惑乗り入れ」の問題点を綾瀬接続の不自然さと系統分離の失敗として、次のように指摘している(筆者による大要)。

営団の検査区が綾瀬にできるため国鉄との接続を綾瀬にし、綾瀬にも北千住にも快速線との間に渡り線を設けないという基本的設計ミスを犯した。快速停車駅の客は日暮里、上野に、快速通過駅の客は千代田線に向かうということを前提に設備やダイヤが作られ、需要動向を無視した系統分類になった。方向別ホームで快速⇔千代田線、緩行⇔上野の直通も可能とし、同一ホーム向い側乗換えの原則を守っておけば、問題がなかった。

上記の中村弁護士によるプレゼンテーションは、次のように結んでいる。

鉄道事業者や国に対する損害賠償請求訴訟は、権利救済訴訟ではなく、政策形成訴訟であることを理解しておかねばならない。訴訟は本来の目的は権利救済である。しかし、訴訟を行うことで、鉄道事業者や国を被告とし、当方の主張・立証に対して答弁や反証を余儀なくさせ、鉄道事業の正当性の見直しを余儀なくさせるとともに、世論に訴えるという方法にもなり、沿線住民の関心を高め、よりよい鉄道事業を推進しなければ、利用者の信頼を失うということを理解させるための訴訟は取りうる手段である。

亀有・金町の鉄道問題を考える会のサイトは、更新が途絶えており、まだ提訴について記載していない。

西九州新幹線関連追加ウェブ更新

コメントやメールで指摘を受けた西九州新幹線関連のウェブページを更新した。

JR旅客制度特例の変遷
西九州新幹線開業により、浦上・長崎間に分岐駅通過列車の区間外乗車が設定された(従来は長崎本線の全列車が浦上駅に停車*1)。また3月12日折尾駅の短絡線を高架ホームに移設したことに伴い、特定分岐区間の「折尾以遠(水巻方面)=折尾以遠(東水巻方面)(黒崎・折尾間)」が廃止されていた。

都道府県境踏破
佐賀・長崎県境に西九州新幹線を追加した。

またRailway News武雄温泉駅のホーム対面乗り換えの写真を追加した。

「リレーかもめ」と「かもめ」は、それぞれ長崎行き、博多行きと表示されている。武雄温泉で乗り換えと言いながら、長崎発の「かもめ」では諫早から博多まで両列車にまたがった停車駅が案内される。新八代先行開業時の九州新幹線もおなじだったか憶えていないが、フル規格に反対している佐賀県に対する当てつけのように聞こえた。

新幹線駅ができた嬉野市長崎本線並行在来線となった鹿島市とが明暗を分けた。北陸(長野行き)新幹線開業時の佐久市小諸市と同様の事態である。小諸市国勢調査人口は、開業前の1995年の45,711人から2020年には40,991人と10%減少した。佐久市は97,813人から98,199人とわずかに増加している*2小諸市の衰退は、北陸新幹線の開業に伴う信越本線の横川・軽井沢間の廃止及び軽井沢以西の第3セクター化によって、首都圏との直通鉄道ルートを失ったことによる。

鹿島市は、小諸市より恵まれている。長崎本線江北・諫早間が第2種事業になったものの、最低20年間はJR九州の路線として存続することが合意されている。博多行きの特急も本数は減ったが残った。一方肥前鹿島から長崎方面への特急は全廃となる。鹿島市から長崎市に特急で通学していた大学生が授業開始に間に合わないという話が報じられている(サガテレビ)。

ところで、嬉野市で道を尋ねた人に「嬉野は大喜びでしょう」と言ったら、「でも隣町の鹿島がねぇ」と意外な答えが返ってきた。そのあと肥前鹿島駅前の観光案内所で「嬉野で鹿島のことを心配していましたよ」と言ったら、「鹿島と嬉野は昔から交流が盛んで、仲がよいから」という答えだった。

 

*1:ブルートレイン「さくら」(2005年廃止)や「あかつき」(2008年廃止)は浦上に停車しなかったが、区間外乗車の特例はなかった

*2:最多は2010年の100,552人

亀有・金町の運賃訴訟

10月20日朝日新聞(東京版)の記事。JR常磐線「亀有・金町利用者だけ割高」 50年来の運賃問題で提訴

 約50年前からくすぶる運賃問題が、法廷に持ち込まれた――。JR常磐線亀有駅金町駅(いずれも東京都葛飾区)の利用者が、「他の利用者に比べて不当に高い運賃を負担させられている」として19日、JR東日本東京メトロ、国に2万6980円の賠償を求めて東京簡裁に提訴した。
 原告は、長年是正を訴えている市民団体「亀有・金町の鉄道問題を考える会」の代表世話人で医師の松永貞一さん(74)ら16人。
 常磐線は1971年に各駅停車区間緩行線)と快速線に分離され、各停区間東京メトロ千代田線と相互乗り入れが始まった。各停区間にある金町、亀有両駅から上野方面に行くには現在、北千住か西日暮里で乗り換える必要がある。
 北千住で乗り換えれば、運賃は常磐線のみの利用と扱われる。ただ、北千住では地下2階から地上2階へ上がる必要がある。松永さんは「足が悪い人や車いすの人には無理だ」と話す。
 2駅先の千代田線・西日暮里なら比較的容易に乗り換えられるが、千代田線を利用したことになり、初乗り運賃が2度生じる。上野方面に向かう山手線に乗ればさらにJRの初乗り運賃を払う。
 原告側によると、運賃は西日暮里乗り換えの方がICカードや切符で4~6割、定期券だと8~9割ほど割高になる。例えば亀有―上野のIC運賃は、北千住乗り換えなら220円、西日暮里乗り換えは361円になる。
 松永さんらは「特定の旅客への不当な差別的取り扱いを禁じた鉄道事業法に違反する」と主張。国も不合理な運賃の是正をしなかったと訴えている。請求額は16人が1年間、西日暮里を経由して余計にかかった差額分とした。(後略)

亀有・上野間の西日暮里乗換えのIC運賃361円は、JR亀有・北千住間157円、メトロ北千住・西日暮里間168円、JR西日暮里・上野間136円の合算額461円から100円減額したものである。パスネットの不思議に書いているように、2007年3月18日PASMOがデビューし、Suicaとの相互利用サービスが始まった時点で、ICカード乗車券でメトロの北千住・西日暮里間を経由する場合、前後のJR区間を通算する通過連絡運輸は適用せず、JR区間の運賃の合算額から100円差し引いた。この間を乗車券を利用すると、通過連絡運輸が適用され、前後のJR区間のキロが通算されて7.4キロ170円にメトロ運賃170円を加算した340円となる。

亀有・金町の鉄道問題を考える会のサイトは、まだこの提訴について記載していない。このブログで何度か取り上げた北総線値下げ裁判の会のように、訴状などを掲載してほしいと思う。北総裁判でも「特定の旅客への不当な差別的取り扱いを禁じた鉄道事業法に違反する」が主張されたが、「全ての旅客に同様に適用され、特定の旅客によって異なるものでないから」該当しないと退けられた(2013年4月20日記事)。「亀有・金町利用者だけ割高」が認められるか、かなりハードルが高いと思われる。会のサイトには、種々の資料が掲載されている。読んで続報を書くつもり。