阪神旅規の構成

4月4日の記事で、名鉄阪神がようやく旅規をウェブ公開したことを書いた。阪神神戸高速線の規則について特記したが、本体の旅規構成もJRをはじめとする各社の旅規や阪神の1962年旅規と異なり、かなり変わっている。節以上の目次は次のとおりで、国鉄が1958年の全面改定まで採用していた券種別の旅規構成に似ている。1958年以前の国鉄旅規は、乗車券、急行券、特別2等車券、寝台券と券種別に記載していた*1阪神は料金券がないが、第1章を通則として共通事項を記載し、以下第2章の普通乗車券から第6章の貸切乗車券まで券種別に、発売、運賃、効力、様式、改札・引渡し、特殊取扱という構成である。

第1編 総則 1~3条
第2編 旅客運送  
第1章 通則  
第1節 通則 4~14
第2節 乗車券類の発売 15~20
第3節 旅客運賃及び料金 21~27
第4節 乗車券類の効力 28~30
第5節 乗車券類の様式 31~33
第6節 乗車券類の改札及び引渡し 34~35
第7節 乗車変更等の取扱 36~50
第2章 普通乗車券  
第1節 普通乗車券の発売 51~56
第2節 普通旅客運賃 57~62
第2節 普通乗車券の効力 63~72
第3節 普通乗車券の様式 73~75
第4節 普通乗車券の改札及び引渡し 76
第6節 乗車変更等の取扱 77~97
第3章 定期乗車券  
第1節 定期乗車券の発売 98~104
第2節 定期旅客運賃 105~109
第3節 定期乗車券の効力 110~119
第4節 定期乗車券の様式 120~121
第5節 定期乗車券の改札及び引渡し 122
第6節 定期乗車券を使用する旅客の特殊取扱 123~130
第4章 回数乗車券  
第1節 回数乗車券の発売 131~137
第2節 回数旅客運賃 138~139
第3節 回数乗車券の効力 140~150
第4節 回数乗車券の様式 151~152
第5節 回数乗車券の改札及び引渡し 153
第6節 回数乗車券を使用する旅客の特殊取扱 154~162
第5章 団体乗車券  
第1節 団体乗車券の発売 163~172
第2節 団体旅客運賃 173~177
第3節 団体乗車券の効力 178~185
第4節 団体乗車券の様式 186~187
第5節 団体乗車券の改札及び引渡し 188
第6節 乗車変更等の取扱 189~203
第6章 貸切乗車券  
第1節 貸切乗車券の発売 204~210
第2節 貸切旅客運賃及びその他の料金 211~215
第1款 貸切旅客運賃 216~221
第3節 貸切乗車券の効力 222~223
第4節 貸切乗車券の様式 204~214
第5節 貸切乗車券の改札及び引渡し 224
第6節 貸切乗車券を使用する旅客の特殊取扱 225~238
第7章 入場券 248~260
第9章 手回り品 239~248

大手私鉄旅規目次を改訂し、Group Bに東京メトロに代えて名鉄を記載し、Griop Cに阪神を追加した。阪神の旅規構成の特異性がわかると思う。名鉄の旅規は、編章構成をとらず第1編総則と第2編旅客営業第1章通則を統合して、第1章総則としている*2

他の大手私鉄各社の旅規も3月16日付または4月1日付で更新され、URLが変わっているものがあり、旅規ポータルのリンク集を更新した。

*1:旅規ポータルの旅客及び荷物運送規則(1952)参照

*2:1999年の名鉄旅規について紹介した2017年4月25日記事参照