乗車券・特急券の分割購入

デスクトップ鉄のデータルームで、最も訪問者が多いのはJRの運賃計算ルールは複雑すぎるである。多くの読者が乗車券・特急券の分割購入問題に興味を持たれているようだ。
乗車券の分割購入が有利となるという矛盾は、JRの運賃計算ルールに内在する。その要因として、

などを指摘してきたが、本日の更新で「特定都区市内・山手線内発着制度」を追記した。実際の乗車キロが中心駅からのキロよりも短い駅を発着する場合は、ゾーン外の駅で分割し、特定都区市内を超えて乗車する場合はゾーンの終端駅から乗り越すという対策が従来から取られていたものである。しかし乗車券分割プログラムで探索すると、11-15キロのキロ当たり最低運賃や区間特定運賃などのほうが分割に効果があるようだ。
また、新幹線自由席特急券の分割購入が有利となる区間として、これまで45区間を記載していたが、読者の指摘を受け確認したところ、87区間に及んだ。東海道・山陽新幹線では、3,250円区間を830円区間と2,410円区間に分割したほうが10円得する区間が15区間あり、東北・上越北陸新幹線の3,370円(3,570円)区間のうち25区間は、840円(1,040円)区間と2,520円区間に分割したほうが10円安くなる。これらの区間を追加した。
分割購入問題については、2003年10月の初出時に取り上げたものだが、8年経過しても一向に解消されない。JR各社が指定券券売機で、指定券と併用しない他駅発の普通乗車券を発売するようになり、事前に旅行会社等で分割乗車券を購入する必要がなくなったのは評価できる。しかし、目的地まで乗車券を購入すると旅客が損をし、自衛手段を講じざるを得ないという事態は異常である。目的地まで通して購入しても損しないように、ルールの矛盾を解消すべきであろう。