謎の通過連絡運輸

画像は読者から提供を受けた、御殿場線富士岡から小田急線経由御茶ノ水ゆきの乗車券のコピー。運賃の700円は、5割の身障者割引が適用されており、無割引の運賃は1,400円。富士岡・松田間と新宿・御茶ノ水間のキロが通算され、JR区間の38.1キロ650円と小田急区間の750円の合算となっている。しかしJRと小田急線の通過連絡運輸は存在しないから、本来通し切符は発売されず、最低2枚の切符(富士岡・新宿間1,320円、新宿・御茶ノ水間160円)になる。
かつて存在した登戸・新宿間の通過連絡運輸は、2010年3月に廃止された。1987年のJR発足時の連絡運輸規則別表(赤表紙)にも、新松田・新宿間の通過連絡運輸は規定されていない。国鉄時代に存在したかどうかはさだかでない。
乗車券はマルス発券で、連絡運輸規則上存在しない通過連絡運輸がソフトに組み込まれていることになる。この乗車券で新宿駅の自動改札も問題なく通過できるという。通過連絡運輸の取扱が過去にローカルルールとして存在し、それが既得権としていまだに適用されているのだろうか。