デスクトップ鉄のデータルーム別館の旅規改定履歴は、先週1週間で1980年まで進んだ(11月11日に1975年、15日に1976-1978年、17日に1979-1980年を掲載)。この間、旅規ファンの興味を引く大きな制度改定はなく、もっぱら運賃・料金の値上げにともなう改定であった。
74年10月1日の改定以降分割民営化まで、鉄道の普通旅客運賃はほぼ毎年値上げされている。なお、賃率は最低キロ地帯(-78年:600キロまで、79年-:300キロまで)の賃率、84年以降は幹線の賃率・運賃。
実施日 | 賃率 | 初乗り運賃 |
1976/11/20 | 7.90 | 60円 |
1978/07/08 | 9.35 | 80円 |
1979/05/20 | 10.70 | 100円 |
1980/04/20 | 11.35 | 100円 |
1981/04/20 | 12.40 | 110円 |
1982/04/20 | 13.25 | 120円 |
1984/04/20 | 14.50 | 120円 |
1985/04/20 | 15.30 | 130円 |
1986/09/01 | 16.20 | 140円 |
その他の改定では、80年4月20日、「キロ程」が「営業キロ」に変更された。当時、国鉄を相手に提起されていた、「在来線よりも距離が短い新幹線の運賃を在来線のキロで計算するのは不当である」との訴訟を配慮したものといわれている。ところが、第14条第2項として
が挿入されたので、新幹線訴訟対策にはなっていないと思うのだが、実際のところはどうだったのだろう。
ともあれ、「購求」を「購入」に、「通用」を「有効」に変更した1968年6月1日の改定と同様、多くの条文の改定をもたらした変更であった。