各社から発表されている2023年春の運賃改定。
上限運賃の認可申請をしたのは次の3社。東急は4月9日付、近鉄は9月2日付で認可された。
事業者 | 実施時期 | 改定率(普通・通勤・通学) | リリース(申請・認可) | |||
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東急電鉄*1 | 2023年3月 | 13.5% | 13.8% | - | 2022/01/07 | 2022/04/09 |
近畿日本鉄道 | 2023年4月1日 | 17.2% | 18.3% | 9.2% | 2022/04/15 | 2022/09/02 |
JR四国 | 2023年春 | 12.5% | 28.1% | 22.4% | 2022/08/26 |
JR四国は、100キロまでの運賃を賃率に拠らない対キロ区間制運賃とする。1996年1月のJR九州、2019年10月のJR北海道に続き、三島会社の100キロまでの運賃はすべて対キロ区間制になる。
101キロからの200キロまでは、賃率を3円/キロ引き上げ、19円20銭にする(2019年10月に改定したJR北海道は19円70銭)。201キロ以上の賃率は据え置く。
1996年の運賃改定時に擬制キロ制を導入した際の激変緩和措置である地方交通線特定運賃(旅規第77条の7)は廃止する。
JR西日本は、上限運賃の範囲で設定している私鉄対抗の特定運賃の改定を届け出た(リリース)。2023年4月1日から315の特定区間中競合する大手私鉄より運賃が安い34区間で普通運賃及びそれに基づく通勤定期運賃を値上げし、このほか65区間で6箇月通勤定期運賃のみ値上げする。通学定期券の値上げは行わない。
現行260円の大阪~高槻・JR総持寺間は、大阪~高槻を280円、大阪~JR総持寺を270円とし、阪急と同額とする。京都~JR小倉・新田間は290円から300円、天王寺・久宝寺間~奈良は470円から500円と近鉄にあわせる。410円の大阪~六甲道・神戸間は、大阪~神戸のみ450円に値上げし、阪急・阪神の梅田~高速神戸にあわせるが、阪急・阪神の運賃が安い大阪~六甲道・元町間は据え置く。
事業者 | 対象エリア | 加算額 (普通・通勤(1・3・6ケ月)) |
リリース | |||
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JR東日本 | 電車特定区間 | 10 | 280 | 790 | 1,420 | 2022/04/05 |
東京メトロ | 全線 | 10 | 370 | 1,050 -1,060 |
1,990 -2,000 |
2022/04/25 |
阪急電鉄 | 全線(神戸高速線を除く) | 10 | 380 | 1,080 -1,090 |
2,050 -2,060 |
2022/08/03 |
阪神電気鉄道 | 全線(神戸高速線を除く) | 10 | 380 | 1,080 -1,090 |
2,050 -2,060 |
2022/08/03 |
西武鉄道 | 全線 | 10 | 600 | 1,710 | 3,240 | 2022/08/04 |
小田急電鉄 | 全線 | 10 | 600 | 1,710 | 3,240 | 2022/08/04 |
神戸電鉄 | 全線(神戸高速線を除く) | 10 | 380 | 1,080 -1,090 |
2,050 -2,060 |
2022/08/04 |
京阪電気鉄道 | 全線(大津線および鋼索線を除く) | 10 | 370 | 1,050 -1,060 |
1,990 -2,000 |
2022/08/05 |
山陽電気鉄道 | 全線 | 10 | 360 | 1,020 -1,030 |
1,940 -1,950 |
2022/08/10 |
大阪市高速電気軌道 | 全線 | 10 | 380 | 1,080 -1,090 |
2,050 -2,060 |
2022/08/10 |
JR西日本 | 電車特定区間 | 10 | 300 | 900 | 1,800 | 2022/08/19 |
JR東日本とJR西日本は、対象エリアを電車特定区間内に限定する。JR西日本は2025年春を目途に、バリアフリー設備の整備と加算運賃の対象エリアを電車特定区間外*2に拡大する計画。「拡大にあたっては、整備対象エリアの運賃体系の共通化も課題であり、検討を進めてまいります」としており、電車特定区間の拡大も視野に入れているようだ。
このほか、北総鉄道は10月1日運賃の値下げ(リリース)を、広島電鉄は11月1日運賃の値上げ(リリース)を行う。
続報:続・2023年春の運賃改定(2022/12/15)