Suica版回数券

JR東日本10日付リリースで、Suica通期定期券を特定の時間に利用した場合と、Suicaのチャージ額を利用して同一運賃区間を繰り返し利用した場合のポイントの還元を2021年春開始すると発表した。

前者はJR東日本在来線首都圏エリアでピーク時間帯前「早起き時間帯」で15 ポイント、ピーク後の「ゆったり時間帯」の利用で20ポイント還元する。開始時期、対象エリアと時間帯は詳細決定後発表するとしているが、Impressによると、ピーク時間が7時~8時30分の場合、6時~7時が早起き時間帯、8時30分から9時30分がゆったり時間帯となるという。

後者は、全在来線エリアで2021年3月1日から、同一運賃区間を同一月内に 10 回すると運賃 1 回分相当の ポイントを、さらに月 11 回以上利用すると1回ごとに運賃の 10%相当のポイントを還元するというもの。Suica版回数券ともいうべきものだが、磁気回数券と次の点が異なる。

  磁気回数券  Suicaポイント 
期間  購入日から3箇月 同一月 
区間 同一区間 同一運賃区間
割引率 9.1%(10回分運賃で11枚) 10%

東京メトロや東急の回数券と同様同一運賃区間に適用する点は評価できるが、期間を同一月としていることから、従来の回数券ユーザーというよりもテレワークの進展に伴い定期券を購入しない通勤者向けに設定されたもののようだ。Suicaの利用拡大を目指すJR東日本としては、私鉄の時差回数券や土・休日回数券の発売は考えていないのだろう。