河原町・関空間の割引運賃

京都新聞の記事

河原町関空1200円に 阪急など企画乗車券 14日から発売
 京都市大阪市阪急電鉄南海電気鉄道などは9日、河原町関西空港間を1200円に値下げした企画乗車券「京都・関空アクセスきっぷ」を14日から発売する、と発表した。阪急京都線大阪市営地下鉄堺筋線南海本線を経由し、乗り換え1回で京都と関空を結び、競合するJRや空港バスよりも「格安さ」をアピールしていく。
 企画券は通常運賃の1550円より350円安く設定。特典として南海空港特急「ラピート」の特急券(通常500円)を300円で購入でき、ラピートを使うと1500円で河原町関空間を最速97分で結ぶ。JR特急「はるか」(自由席)と比較すると、時間は20分程度遅いが、料金は半額になる。12月25日まで限定販売し、利用状況により延長も検討する。
 京都方面からは河原町、嵐山など阪急京都線の各駅から乗車でき、堺筋線終着駅の天下茶屋で南海の関西方面行き電車に乗り換えるだけで関空に着く。
 京都市が昨秋、アクセス向上のため大阪市や私鉄各社に「私鉄が連携した鉄道ルートを確立してほしい」と要望。14日から河原町天下茶屋間の準急の直通運行が始まるのを機に、関空からの乗客増を目指す私鉄側の狙いとも一致、格安乗車券の発売が決まった。
 大阪市役所で会見した門川大作市長は「1200年の歴史あるまちに1200円で行ける。選択肢が広がり、観光振興に大きく役立つ」と歓迎した。

天下茶屋河原町間の直通列車は、高槻市止まりの準急を河原町まで延長するもの。京都新聞1月25日付記事に書かれているように、天下茶屋河原町間の所要時間は約80分である。最速97分というのは淡路で特急に乗り換えたときの所要時間で、「乗り換え1回」というのは誇大広告である。
阪急は、京阪間・阪神間の直通ではJRの新快速との勝負に歯が立たず、特急の停車駅を増やして、中間駅の旅客対応にシフトしている。京都・間空間でのJRとの対抗は、京都市の要請を受けて重い腰を上げたようだが、準急の直通でお茶を濁しているあたり、この勝負にも及び腰のように見える。