パスネットの不思議に次の個所がある。
東急田園都市線池尻大橋で入場し、目黒線不動前で出場すると、営団永田町経由で乗車しても、東急の運賃(二子玉川−大岡山経由、250円)しか引き落とされない。
営団日比谷線広尾で入場し、南北線白金台で出場すると、東急田園調布経由で乗車しても、営団の運賃(霞ヶ関−国会議事堂前=溜池山王−白金台経由、160円)しか引き落とされない。
この経路で乗車することは、パスネット時代には合法とは言えなかったが、PASMOに変わって、約款第13条に
2 当社の駅発着となる場合で、当該発着区間内に他のIC鉄道事業者を含む場合であっても、特に認めた場合を除き、全線当社を使用したものとみなして、片道普通旅客運賃を収受する。
という規定ができ、合法化された。
パスネットの不思議の読者から、2009年6月版から「駅すぱあと」にIC乗車券による運賃を計算する新機能が追加された、というメールを頂いた。この機能を利用すると、「東急田園都市線池尻大橋から目黒線不動前まで、メトロ永田町経由の乗車(東急経由の運賃) 」「メトロ日比谷線広尾から南北線白金台まで、東急田園調布経由の乗車(メトロ経由の運賃) 」が表示されたという。
Yahoo路線情報から体験版がダウンロードできる、「駅すぱあとオンライン」には、この機能が付いていない。乗車券分割機能などとともに、パッケージ版「駅すぱあと」だけの機能のようだ。
その後「すぱナビ」や「乗換案内」など無料のオンライン運賃・時刻検索サイトができたため更新をやめたが、90年代には、「駅すぱあと」パッケージ版のユーザーだった。当時の「駅すぱあと」は、営団地下鉄のラッチ外乗り継ぎ時の運賃を最短距離で計算し、特例を反映していなかった。これを指摘したところ、1998年8月版から訂正されたと、営団ラッチ外乗り継ぎ事件顛末記に書いている。