九段下駅3線改札共用化

九段下駅のメトロ半蔵門線押上方面と都営新宿線新宿方面のホームは共用しているが、以前は両線を隔てる壁があった。これが前々都知事の時代に「バカの壁」として撤去され、ホーム内の往来が可能になった。今度は、東西線とも改札を共用化する工事が始まる。
東京メトロ都営地下鉄共同リリースによると、

東京メトロ東京都交通局では、このたびサービス一体化の取り組みの一環で、九段下駅における東京メトロ東西線及び半蔵門線、都営新宿線の更なる利便性向上施策として、3線共通改札口の設置及び乗換エレベーターの整備並びに駅の環境整備の工事を開始します。

とのこと。3線共通改札口の設置は、2020年3月末供用開始予定で、

地下3階に設置している既存改札口4か所(半蔵門線及び新宿線)を撤去するとともに、地下2階の改札口2カ所(東西線)を移設し、3線共通改札口とします。このため、改札口を出ることなく、東西線半蔵門線新宿線との乗換えが可能になります。

ラッチ内の上下移動で3線が乗換可能になるということだ。
利便性向上をうたっているが、あまりうれしくない。メトロと都営地下鉄との間には乗継割引があり、切符の場合はICカードと異なり乗継時間30分の制限がない。そこで次のような運賃の節約が可能である。
丸の内にいて新宿に用事があるときは、メトロ東京駅で280円の乗継割引乗車券を購入して、新宿三丁目に行く。用事を済ませた後、新宿線・神保町・三田線と大手町に戻れば、280円で往復できる。JRとメトロ単独の往復運賃400円(ICはJR388円、メトロ390円)に比べると格段に安い。この方法はすべてのメトロ・都営のラッチ外乗継駅に適用でき、重宝していたが、2020年には一駅減る。なお、2009年1月4日以降の記事で取り上げているが、メトロと都営は、白金高輪駅における乗継のための出場を認めていない。現在、九段下駅での半蔵門線新宿線との乗継に出場が認められるか、確かめたことはないが、2020年以降は確実にできなくなるだろう。