沖縄のゆいレールが10月20日からICカード乗車券OKICAを導入する(IC乗車券システム導入のお知らせ)。
画期的なのは、同時に日本の鉄軌道事業者ではじめて、QRコードを改札式にかざして入出場するQR乗車券を導入すること。30日以降は磁気乗車券を完全に廃止、自動改札機が全機非接触式に交換される。回数券も廃止され、OKICAのポイントサービスにに置き換わるというが、OKICAのサイトの「ポイントについて」は「只今準備中」で詳細が分からない*1。
1日・2日乗車券も磁気券からQR乗車券となり、有効期間が暦日ではなく購入時から24時間または48時間となる。ヨーロッパと同じ方式で使い勝手がよくなる。これも日本では初めてだろう。
追記(10月18日):コメントで教示を受けたページによると、OKICAポイントは、月間利用額3,000円未満なし、6,000円未満10%、9,000円未満13%、9,000円以上15%である。リリースでは回数券の廃止の代わりとして「OKICAによる同割引程度のポイントサービスを行います」と書いているが、割引率は大幅に低下する。
現行の回数券は金額式、10券片で片道運賃の8.5倍程度(回数券の発売額を10円単位に四捨五入しているので、端数がでる)、有効期間は無期限という、日本の鉄軌道事業者中もっともお買い得な回数券である。9,000円以上(最長の330円区間を月間28回)利用して、ほぼ現行の割引率である。学生用OKICAは、一般のポイントの2倍つくが、こちらも現行の通学割引回数券(有効期間6箇月、7.5倍程度)にくらべ見劣りする。1箇月通学定期券の最高額が7,900円だから、30%のポイントが付く9,000円以上の利用は考えられない。リリースは回数券について
10月30日以降に未使用の回数券をお持ちのお客様については、旧券と引き換えに「回数券引換券」を、1回の乗車につき1枚発行いたします。
(当日限り有効の乗車券であるため、乗車日に引き換えます)
とあるので、10月29日までに有効期限なしの回数券を買いだめしておく方がよい。
ICカード乗車券の導入によって回数券を廃止し、ポイントサービスで代替する事業者が多いが、2012年2月28日の記事に書いたように、ポイントの付与率は回数券による割引率よりも低く、実質的な値上げとなっている。なお、全国の鉄軌道事業者の回数券について、2012年3月18日、2012年4月3日、2012年4月22日と3回にわたり紹介している。
追記2(10月21日):OKICAのサイトに利用規約が掲載された。