福井鉄道運賃値下げ

10月1日から福井鉄道が2キロまでの初乗り運賃を180円から170円に、福井市内の軌道区間の均一運賃を180円から160円に値下げした。また、えちぜん鉄道三国芦原線との田原町接続乗継割引運賃を設定し、80-110円割り引いた。
福井鉄道の運賃値下げと十和田観光電鉄の廃止を反映して鉄道事業者の運賃比較を更新した。しかし運賃が安い事業者・高い事業者の順位で大きく変更したのは、えちぜん鉄道の各指標の変更だった。えちぜん鉄道の運賃の分析は、従来27キロまでの運賃で行っていたが、勝山永平寺線三国芦原線にまたがる勝山・三国港間の52キロが最長だった。えちぜん鉄道は遠距離逓減運賃制度をとっており、52キロまでで他社の運賃と比較すると、運賃が安い事業者の順位が、得点順で124位から64位に、勝率順で130位から69位に大きく上昇した。しかしこれは必ずしも実態を反映しているとはいえない。

北陸4社の運賃を比較するとグラフの通りだが、えちぜん鉄道の運賃は、富山地鉄を除く各社に比べて安いとはいえない。えちぜん鉄道は、直接対決では福井鉄道北陸鉄道に負けているが、得点順位も勝率順位も両者より上位にある。22キロから52キロまでの事業者との対戦で大きく勝っているからである。「鉄道事業者の運賃比較」ではいろいろ理屈をこねているが、距離が異なる事業者通しの運賃比較は本当に難しい。