50年前の最長片道切符旅行完走

記事の掲載が1日遅れてしまったが、8月9日は、50年前の東大旅研4人組の最長片道切符旅行最終日。7月15日の西都城駅に始まり、連日駅に宿泊していたが、前夜は初めて夜行列車を利用。早朝滝川で石北線の夜行鈍行を下車、帯広経由、14時58分広尾駅に到着した。

帯広から終点の広尾までは、観光客でものすごく混んでいたので、取材に見えたNHKの方は、気の毒であった。
広尾駅では、駅長さんが歓迎してくれたが、サインなどももらって、お茶を一服。この辺で、ようやく自分が一つのことをなしとげたという実感が湧いてきた。

NHKが取材に来たのは、帰京後、当時のNHKのクイズ番組私の秘密に出演が予定されていたため。ウィキペディア最長片道切符旅行によると、この旅行記が掲載されている「日本の発見」は、宮脇俊三氏が編集したのことである。出典が記されていないが、その可能性は高い。「私の秘密」を見て依頼したのだろうか。
最初の国鉄完乗者とされる後藤宗隆氏も、1959年8月29日に富内線振内駅で完乗達成後「私の秘密」に出演している。後藤氏は、『旅』1980年8月号に次の通り寄稿している。

当時全線走破は”変なこと”とみられていたが数人のマニアがひそかにねらっていた。新線の開業が記録達成を阻んでいた。 紀勢線全通から8ヶ月間新線開業がないチャンスを狙って達成した。8月31日の「私の秘密」に全線走破第1号というふれこみで出演した。 第1号の確証はなかったがクレームがなくほっとした。

究極の乗り鉄である、国鉄完乗と最長片道切符旅行の創始者がともに「私の秘密」に出演していたとは、NHKにも「鉄」がいたのだろう。