5月4日の国鉄公示

5月4日が国民の祝日に指定されたのは1986年だから、国鉄最後の年を除いて休日ではなかった。しかし、飛び石連休中だから、5月4日付の国鉄公示はそれほど多くない。最後に出された5月4日付国鉄公示は1979年のもので、80年代になってからは一度もない。その昭和54年5月4日の国鉄公示第12号は、国鉄バス関連。

日本国有鉄道公示第12号
 自動車線共通乗車規則(昭和33年3月日本国有鉄道公示第78号)の一部を次のように改正し、昭和54年5月5日から施行する。
 昭和54年5月4日
 日本国有鉄道総裁 高木 文雄
 別表中三重交通株式会社の部を削る。

自動車線共通乗車というのは、国鉄または他のバス会社が発売した乗車券で同じ区間を運行するどちらのバスにも乗車することができるという制度である。その区間は、同規則の別表に定められていた。三重交通は、73年7月9日の国鉄公示第94号で、草津湯の山温泉間が別表に記載された(施行は7月10日)。
この区間の共通乗車が廃止されたのだろうが、79年5月4日前後に国鉄バスの同区間を廃止するとの公示が見当たらない。手持ちの時刻表を見ると、78年10月号の索引地図には亀草線近江山内から分岐して湯の山までの国鉄バス路線が記載されているのだが、79年10月号にはない(私鉄バス路線もない)から、探し方が足りないのだろうか。