43年前の国鉄公示

1964年5月27日の国鉄公示は、国体馬術競技馬に対する運賃割引に関するものだった。国鉄が担わされていた公共負担のひとつである。

日本国有鉄道公示第240号
 第19回国民体育大会馬術競技参加馬に対する割引賃率を次のように定める。
  昭和39年5月27日
  日本国有鉄道総裁 石田 禮助

品名 国体競技参加馬
発着区間 北海道、青森、秋田、岩手、宮城、福島、栃木、千葉、東京、神奈川、富山、石川、愛知、岐阜、三重、滋賀、大阪、奈良、兵庫、岡山、広島、山口、愛媛、福岡、宮崎、熊本及び鹿児島の各都道府県下国鉄鉄道線(航路を含む。)各駅と関屋駅との相互間
扱種別 車扱
賃率 3級賃率の5分減
割引期間 搬入 昭和39年5月28日から昭和39年6月6日まで
搬出 昭和39年6月10日から昭和39年6月14日まで
条件 この賃率は日本体育協会会長が発行した別記様式による証明書を、貨物とともに提出したものに限つて適用する。(様式省略)

国体馬術競技参加馬にたいする運賃割引は、1964年以外に、1959-61、63、72-80年に公示されている。この年以外はすべて9月、10月の公示である。国体は秋の行事であるが、1964年は6月に開催されたようだ。10月に東京でオリンピックが開催されたためだろう。
着駅が関谷(越後線)ということは、鉄道による一般貨物輸送が機能していた時代だったのだろう。この措置が1980年を最後になくなったということは、この前後に、鉄道貨物輸送がコンテナを主体とする拠点間のシャトル輸送に移行した結果だろうか。