発売されない最長片道切符

3月14日の北陸新幹線金沢延伸開業及び仙石東北ラインの営業キロ設定等に伴い、最長片道切符のルートが変更になった。
なんどか書いたように、Excel2010以降のソルバーは変数セルや制約条件が上限の範囲内でも、計算してくれない*1Excelソルバーの師匠にファイルを送り、Excel2007で計算してもらった。
北陸新幹線の開業によって、飯山・糸魚川間と富山・金沢間のルートが在来線から北陸新幹線経由に変わったが、その他のルートは影響がなかった。一方、仙石東北ライン松島・高城町間の営業キロ設定は、最長ルートに大幅な変更をもたらした。東北ブロックの新ルートは

・・・新青森(奥羽)川部(五能)東能代(奥羽)秋田(羽越)坂町(米坂)米沢(奥羽)大曲(田沢湖)盛岡(山田)釜石(釜石)花巻(東北)一ノ関(大船渡)気仙沼(BRT)柳津(気仙沼)前谷地(石巻)石巻(仙石)高城町(東北)松島(東北)小牛田(陸羽東)古川(東北幹)福島(東北)岩沼・・・

となる。新ルートは、仙石東北ラインを通過するが、1月31日の記事で紹介した、仙台支社のプレスリリースに、

定期乗車券、中長距離の乗車券及び新幹線経由の乗車券については、お客さまの乗車経路どおりに発売するため、開業前に仙石東北ライン経由となる乗車券の発売は行いません

と書かれており、このルートの最長片道切符が発売されるのは5月30日以降となる。ということで最長片道切符ルートの変遷 1961-2015と改題して更新したページは、3月14日の北陸新幹線関連及び仙石線の改キロ(-1.2キロ)と5月30日の仙石東北ライン開業を別建てにした。
1月31日の記事で、3月14日にJR完乗を果たした知人が心残りといっている、と書いたが、開業日に先立つ営業キロ設定は最長片道切符にも影響した。5月30日まではすっきりしない状況が続く。
なお最長ルートの変遷表に記載しているルートは、代行バスが運転されていない宮古・釜石間を含む、現存するJR路線すべてを対象とする最長ルートである。しかし、旅規7条1項にかかわらず、山田線経由の不通承知の普通乗車券は発売しないとの情報もある。7条3項のみなし開通区間だけを対象とすると、[盛岡(山田)釜石(釜石)花巻(東北)一関]が[(東北)花巻(釜石)新花巻(東北幹)]と短絡するルートとなり、これを暫定ルートとして記載している。JR東日本と沿線自治体は同区間三陸鉄道に移管することを合意しており、移管の時点で暫定ルートが本ルートとなる。
旅規ポータルでは昨日、「旅規の変遷を読む」の連絡船とバスを更新し、BRTについて記載した。
追記(3月29日):コメントがあった誤記を訂正。

*1:1月11日の記事にコメントがあったOpen Office Calcは、東京電車特定区間の最長ルートの計算はできたが、今回東北ブロックの計算を試したところ、整数制約が機能せず、使えなかった