長崎電軌の旅規

長崎電軌のサイトに旅規が掲載されているのを発見し、旅規ポータルのリンク集に追加した。大手私鉄でも数社にとどまっている旅規のウェブ掲載を、地方の中小私鉄が行ったことを高く評価したい。
長崎電軌は消費税率改定に伴う運賃値上げをしていないので、平成22年(2010年)11月1日改定版である。タイトルは「旅客運送規則」で、昭和36年(1961年)11月1日施行とある。国鉄はそれ以前の1960年7月1日に「旅客及び荷物運送規則」を「旅客及び荷物営業規則」に変更したが、長崎電軌は国鉄がやめた名称を制定後53年間使い続けていることになる。
全線均一運賃であるから、規則は全54条とシンプルである。運賃の種類は

(旅客運賃の種別)
第25条 旅客運賃は、普通旅客運賃、定期旅客運賃、回数旅客運賃、団体旅客運賃、貸切旅客運賃、特殊割引旅客運賃、特殊旅客運賃の7種とする。

と定められて、JRなどの旅規と比べて2種類多い。特殊旅客運賃は1日乗車券で、特殊割引旅客運賃は第45条で「身体障害者知的障害者精神障害者に適用する」とある。JRなどが「身体障害者旅客運賃割引規則 」等で、旅規とは別建で定めている規則を旅規に一本化している。また、第28条にICカード共通回数乗車券のポイント割引の規定が、第36条に「定期乗車券(IC定期乗車券)の払い戻しは下記、計算式による。」との規定があり、「ICカード乗車券規則」も旅規に取り込んでいるようだ。
第26条に「旅客運賃の計算方法及び適用方法は別表による。」とあるが、別表は掲載されていない。