読売新聞の5月3日付記事。
京王線新宿駅と井の頭線渋谷駅で乗降可の定期券
京王電鉄は、京王線「新宿駅」と井の頭線「渋谷駅」の両方で乗り降りできる定期券を発売する。
両線の乗り換え駅「明大前駅」より西側の各駅と、新宿駅または渋谷駅を区間とする定期券の利用者が、一定額を追加することで利用可能にする。都心方面への利便性を高めることで、利用客の拡大を図る狙い。
発売は9月1日を予定。対象となるのは、ICカード乗車券「PASMO(パスモ)」の通勤定期券のみで、磁気定期券や通学定期券は対象にならない。追加金額は、大人の通勤定期券の場合、1か月1000円、3か月2850円、6か月5400円。
2区間を利用できる定期券は、西武鉄道などで販売例がある。京王電鉄は「平日と休日で、新宿と渋谷の両駅を使い分けるといった利用を想定している」としている。(後略)
京王のプレスリリースは4月24日に出ていた。読売記事に出ていないその他の発売条件は、
- 経路外の途中駅では乗降できない
- 他社線との連絡定期券は、連絡駅を経路とするもののみ発売
新宿接続の連絡定期券や明大前・新宿間で頻繁に途中下車するのでなければ、明大前・渋谷間を経路とした方が得だ。小田急線との乗換え駅、下北沢駅など途中駅にも利用価値がある。
さらに明大前・渋谷間は4.9キロ、明大前・新宿間より0.3キロ短いからキロ帯が1段階下がって運賃が安くなる区間がある。例えば、下高井戸・新宿間の1か月定期券5,780円に対し、下高井戸・渋谷間は4,990円。1,000円追加して2区間定期券にしても、下高井戸・新宿間の定期券との差額はわずかに210円。明大前・新宿(渋谷)間のIC運賃は133円だから、経路外乗車を2回すれば元が取れる。