特急「スワローあかぎ」号と「スワローサービス」

JRグループは昨20日、2014年3月15日のダイヤ改正を発表した。JR東日本が3月17日から高崎線の通勤ライナーとして全車指定席の特急「スワローあかぎ」号を運転し、「スワローサービス」を開始するというのが興味深い。リリースによると

スワローサービス」はこれまでの指定席・自由席とは異なるサービスで、新たに発売するおトクなきっぷ「スワローあかぎ料金券」をご利用いただければ、指定席特急券よりもおトクに座席指定が受けられるだけでなく、座席の指定を受けずに乗車した場合でも、車内の空席を利用することができます。

とのことで、「スワローあかぎ料金券」は特別企画乗車券として発売される。指定席特急料金(年間を通じて同一料金)から250-260円低減したもので、価格的には現行の指定席特急料金と自由席の中間に位置づけられる。満席の場合も発売され、立席特急券と同じ扱いになるようだ。

営業キロ50キロまで100キロまで150 キロまで
指定席特急料金1,010円1,410円1,810円
スワローあかぎ料金券750円1,150円1,560円
えきねっとチケットレスサービス710円1,110円1,510円
伏線は、11月18日から全車自由席だった特急「あかぎ」に指定席車両を連結したことにあった。指定席特急料金(B特急料金)は年間を通じて同一とし、「えきねっとチケットレスサービス」を利用すると300円割引く(リリース)。
特急はもともと全車指定席だった。旅規に自由席特急券が登場したのは、1964年10月1日の東海道新幹線開業時で、指定席特急料金から100円低減した。また季節別の指定席特急料金については、1982年4月20日の旅規改定で閑散期の200円減額が、84年4月20日の改定で繁忙期の200円加算が始まった。
11月18日の「あかぎ」の年間同一の指定席特急料金に伴う旅規改定は行われなかった。旅客営業取扱基準規程の改定で実施されたのだろうが、出版社の廃業で冊子版の基準規程が公刊されなくなった現在その内容を知ることができない。季節別指定席特急料金は旅規の重要な規定なのだから、その例外の年間同一料金は来年3月の新ダイヤに伴う旅規改定で規定するべきである。