サーバ管理型乗車券

本日6月17日からスルッとKANSAIスルッとQRttoサービスを開始した。スマートフォンで購入したQRコード乗車券により、チケットレスで電車やバス、観光施設等を利用できる。参加したのは、関西の大手私鉄5社と大阪メトロ、大阪シティバス。発売されるのはスルッとKANSAI大阪周遊パスや阪急1dayパスなどの企画乗車券。旅規リンク集を更新し、新たに制定されたスルッとKANSAIのスルッとQRtto利⽤規約、阪急・阪神のサーバ管理型乗車券取扱規則、大阪メトロのデジタル乗車券取扱規則を記載した。

サーバ管理型乗車券とは、「入出場情報をサーバ上に電子式証票として管理するための識別番号が記録された媒体を乗車券として使用するもの」の総称のようだ。識別番号(ID)はクレジットカード会員番号と2 次元バーコード(QRコード)の2種類ある。前者はタッチ決済として近年外国人旅行者向けに普及している。後者はデジタル乗車券と呼ばれることが多く、企画乗車券の発売に使用されている。

サーバー管理型乗車券の約款は、結構見逃していて、今回かなりリンク集に追加した。スルッとQRttoに参加した近鉄と南海には、以前から独自のデジタル乗車券規則があった*1。阪急・阪神と大阪メトロとでスルッとQRtto対応乗車券規則の名称が異なっているように、各社の規則名は統一されていない。クレジット決済の約款は、JR九州西鉄などタッチ決済乗車取扱規則(程)が主流。東急(2023年8月制定)、名鉄(2024年3月制定)、南海(2021年4月制定)のサーバ管理型乗車券取扱規則は両者を含み*2、京王はタッチ決済乗車取扱規則とデジタル乗車券取扱規則として個別に制定している。

JR東日本及び関東の7鉄道事業者は、磁気乗車券からQRコードを使用した乗車券に2026年度末以降順次置き換えると発表した(5月29日リリース)。8社共用のQR乗車券管理サーバーで管理するとのことだが、磁気乗車券のかわりに、沖縄都市モノレールなどが使用しているQRコードつきの紙の乗車券を使用するものであり、従来の旅規を適用すると思われる。

*1:リンク集でnewとしているが、今回新たに見つけたもの

*2:南海・名鉄はクレジットカード決済を後払い式サーバ管理型乗車券取扱細則として規定