ななつ星の運賃・料金

昨日JR九州の「ななつ星in九州」の運行が始まった。旅行会社が企画する旅行商品として販売されているようで、新聞などが報道している料金(最高額1人56万6千円)はその代金のようだ*1
ところでJR各社のウェブに掲載されている旅規がJR九州だけ10月1日現行になっていた。いつも頼りにしている旅規改正公告が掲載されておらず、改正箇所が特定できないが、第130条(特別車両料金)第1号ロ(ハ)に次が追加されている。
b 特別急行列車ななつ星in九州の個室
(a) スイート

営業キロ地帯 200キロメートルまで 400キロメートルまで 600キロメートルまで 601キロメートル以上
1室あたりの料金(設備定員2人) 100,000円 102,000円 104,000円 106,000円
(b) DXスイート*2
営業キロ地帯 200キロメートルまで 400キロメートルまで 600キロメートルまで 601キロメートル以上
1室あたりの料金(設備定員3人) 120,000円 122,000円 124,000円 126,000円
ななつ星」のような観光列車に旅規を適用するのはなじまないと思うが、体系を整えたということか。3泊4日のルートは隼人・鹿児島中央間が復乗となり、大分で環状線一周を超える。それでも「乗車する列車ごとに」という規定にしたがって601キロ超の料金を適用するのだろうか。
この特別車両料金はかなり安い。運賃や特急料金を含めて打ち切り計算しても、最高額の旅行代金の10%強にしかならないだろう。ということは、ツアー料金のほとんどが2泊目の旅館の宿泊代と飲食代、観光の費用などということになる。
朝日新聞の10月16日記事

30億円の投資額に対し、計画での売上高は年5億円に届かないという。
利益も運行開始から10年平均で、年1500万円。手間ひまをかけるのに、採算性は低い。

というのもうなずける。

*1:JR九州企画の旅行商品に旅行代金が記載されている

*2:DXスイートAとBの区別はない。