第14回全国のJR駅五番勝負(終了)

共通項を発表し、第14回全国のJR駅五番勝負を終了します。

問題 共通項 想定解数
問一 隣接同名駅の非JR路線がJR路線より早く開業した駅(現駅名の現地誕生時点で比較) 40
問二 国名を冠した同表記の駅が複数ある駅 49
問三 市名の消滅で所在市名と不一致になった駅 43
問四 陸上の交会点に最も近い駅 32
問五 同一事業者の隣接駅が5以上ある駅 29

全想定解を記載した全国のJR駅五番勝負想定解・解説 をのちほど掲載します。以下、問題別に。

問一の該当駅は二つのパターンがある。一つは、先行開業していた非JR路線駅にJRの路線が乗り入れた駅(移転を含む)。もう一つは、整備新幹線の開業等により最初に開業したJRの路線が第3セクターに転換し、支線や新幹線がJRとなった駅。前者から、町田(移転改称)、小川町、東松戸を、後者から青森と上田を出題した。

問ニ。国名駅数が最多の富田を出題したほか、富田と同様2駅が該当駅する加茂、府中を出題した。そのため、複数の同名(表記)駅と誤解したと思われる誤答があった(高松、住吉は正答)。非該当の金沢は2020年石狩金沢が廃止され、羽前金沢だけになった。

問三。出題駅中下館以外は平成の大合併以前に消滅した市とし、多少難易度を高めた。東舞鶴、東京、宇島は消滅日順で1位から3位。想定解中旧市名とあわせて改称した駅が8駅あるが、平成の大合併後新市名にあわせる改称はない。非該当の与野は旧与野市に所在せず、原ノ町は表記が異なり、児島は市名消滅後開業(廃止された下津井電鉄児島駅は児島市時代に存在)した。

問四は、第12回問五(交会点から5キロ以内にある駅)の類問で、10駅が共通。うち小林、逢妻は前回も出題したが、日本へそ公園は難易度が下がりすぎるので、次点の比延を非該当に提示したところ、最初に解答されてしまった。陸上に限定したのは、遠距離の想定解駅を除くため(N34°、E130°から最近の海ノ中道駅は50キロを超える)。その結果、前回該当の長府と南三原が外れ、南三原を非該当に提示した。
国土地理院サイトの距離と方位角の計算で交会点と駅の経緯度から距離を計算した。

問五。最多は大宮、仙台、岡山の7駅で仙台を出題。鶴見は京浜東北線鶴見線の電車しか停車しないが、東海道本線の駅であり、新川崎と羽沢横浜国大が隣接する。非該当の品川は新幹線の事業者が異なる(誤答の博多も小倉と博多南JR西日本)。

今回は出題者の事前想定通りの難易度となりました。難易度分析と想定解分析は、明日以降に掲載します。次回は、これまでどおり第1週金曜日の6月3日に第6回全国の鉄道路線五番勝負を開催する予定です(変更の場合は予告します)。

追記(3月8日):Nさんのコメントで指摘の件、問一の彦根、問五の北与野は単純な間違い・漏れでした(問五は大宮が最多の8駅になるので、出題すべきでした)。

問一の千種については、たしかにWikipediaでは、1961年9月1日約400m移転となっています。しかし、「停車場変遷大事典」(JTB、1998)では、駅の移転が記載されておらず、大曾根・千種間の2.7キロも変わっていません(時刻表でも1950年代から現在まで2.7キロのまま)。駅の移転に伴う営業キロの変更は国鉄から公示され、官報に記載されていましたが、当時千種駅の移転に関する国鉄公示はなく、大事典はこれに基づいていると思われます。「日本鉄道旅行地図帳7号東海」(新潮社、2008)は、1961年9月1日に旧駅から現駅に移転したように記載していますが、営業キロの変更はありません。おそらく移転したのは確かでしょうが、Wikipediaに出典が記載されていないので、問一の想定解追加は見送ります。

問三の蓮田市の改称は承知していましたが、市名も駅名も1点しんにょうで表示される(2点しんにょうは画像で表示している)ので、非該当としました。問五の金山は迷っていたのですが、金山・名古屋間が東海道本線中央本線の二重戸籍区間なので、追加します。