メトロ・都営の運賃共通化

日経1月26日記事によると、地下鉄一元論者の猪瀬都知事は記者会見で、メトロ・都営の運賃共通化に取り組むと語った。

猪瀬都知事、地下鉄一元化「まず運賃共通に」 (2013/1/26 6:00)
 東京都の猪瀬直樹知事は25日の定例記者会見で、東京メトロ都営地下鉄の一元化議論について「分かりやすいのは運賃体系を共通化すること。第一歩の段階ができないと、次には進めない」と述べ、運賃体系の一本化に先行的に取り組む姿勢を示した。
 メトロと都営の一元化を巡っては、太田昭宏国土交通相が25日の記者会見で、国の持つメトロ株の売却に否定的な見方を述べている。猪瀬知事は「(一元化を議論する国と都などの)協議会で議論を深めれば、認識も深まる」として、中断している協議会が再開すれば、国交相との歩み寄りは可能との見方を示した。

2011年3月の東京メトロ平成23年度(第8期)事業計画(説明資料)では、九段下駅の壁撤去などのサービス一体化の取り組みにくわえ、

運賃の乗換負担軽減策として、通算運賃制度や乗継割引の拡大等について具体的な検討を行い、平成23年夏までに結論を取りまとめます。

としていた。この事業計画のもととなっている「東京の地下鉄の一元化等に関する協議会」の2月3日の会議資料に、東京メトロが提案した2種類の乗換運賃軽減案が記載されている。第1案は、東京メトロ都営地下鉄を乗り継ぐ旅客に対し、乗継割引に代えて、乗車距離を通算し、都営地下鉄の運賃水準を適用するというもので、第2案は現行の乗継割引を例えば100円に拡大するというものだった。
九段下駅の壁撤去は3月中に実現する予定だが、運賃についてはその後まったく発表されていない。そのなかでの、猪瀬都知事の発言である。いよいよ第1案を採用しようというのだろうか。