JR東日本パス

昨日久々にFree-ride Ticketを更新した。今回の目玉は、JR東日本が6月、7月に期間限定で発売するJR東日本パスである。JR東日本のフリータイプのとくとくキップ、三連休パスとウイークエンドパスは、特急料金を分離した乗車券型に置き換わってしまったが、その2011年度版がリリースされない中で登場したJR東日本パスは、

JR東日本全線※1の新幹線・特急列車の普通車自由席が乗り降り自由となり、また、あらかじめ座席の指定を受ければ、普通車指定席(「はやぶさ」号を含む)が2回までご利用いただけます。

で1日1万円というすぐれものである。以前の三連休パス(3日間、26,000円)に比べると1日あたりでは割高だが、1日単位で購入できるのがよい。
ところで、前回の記事に対する西武沿線さんのコメントは、上記の「※1」をいっているのだろうが、

※1.運転状況については下記、赤文字の「■運転状況について」をご覧ください。
■運転状況について
東日本大震災等の影響で運転を見合わせている区間・列車がございます。また、一部の新幹線・特急列車で指定席の発売を見合わせている場合がございます。詳しくはJR東日本のホームページまたは駅係員にお問い合わせください。
JR東日本ホームページ http://www.jreast.co.jp

と断っているのだから、問題ないように思う。
ところで、このような特別企画乗車券の約款はどうなっているのだろうか。ちょっと古いが、1997年7月10日現行のJR東日本「旅客関係単行規程集」に掲載されている特殊割引乗車券設定規程によると、臨時に特別の運送条件を定めて発売する乗車券類は、

次の各号に定める事項を目的とし、かつ純収入を減少させないと見込まれる範囲内で設定する。
(1)閑散期または閑散線区等に対する積極的な営業施策の展開により、旅客の誘致を図る。
(2)他運輸機関との競合区間で、積極的に営業施策を展開する。
(3)催し物、博物館等の見物客の当社線の利用促進を図る。
(4)宿泊券、船車券等と組み合わせて販売することにより旅客の誘致を図る。

と規定し、個別の券種についての規定はない*1。とくに個別の約款を定めず、ポスター、パンフレット、ウェブページ等で契約条件を旅客に周知しているということか。それなら、鉄道営業法及び鉄道運輸規程

鉄道営業法第三条
運賃其ノ他ノ運送条件ハ関係停車場ニ公告シタル後ニ非サレハ之ヲ実施スルコトヲ得ス
鉄道運輸規程第四条
鉄道ハ停車場ニ運賃表、料金表、旅客列車(混合列車ヲ含ム以下同ジ)ノ時刻表其ノ他運輸上必要ナル諸表規則等ヲ備附クベシ

という要求を満たしていることになる。

*1:国鉄時代の1970年1月1日現行特殊割引乗車券発売規則では、発売する乗車券類をエコノミークーポン、訪日観光クーポン、特殊観光乗車券、特殊往復乗車券、特殊割引乗車券の5種類とし、発売条件、運賃等、効力、払い戻し条件について規定していた