第5回全国のJR駅五番勝負(終了)

第5回全国のJR駅五番勝負を終了し、共通項を発表します。参加者15名、総解答数92と、久々に盛況でした。ご参加いただきありがとうございました。全想定解と解説を記載した全国のJR駅五番勝負想定解・解説第5回をこのあとアップします。

問題 共通項 想定解数
問一: 村に所在する駅 88
問二: 社名を冠した非JRの駅が近隣にある駅 70
問三: 北緯35度(±1分)にある駅 46
問四: 都道府県の最北の駅 46
問五: 国鉄最末期の連絡運輸航路接続駅 45

問一は第1回から準備していたが、なかなか出番がなかった問題。平成の大合併が進まなかった長野県が88駅中45駅と過半を占める*1。問題に長野県の県境駅を並べて迷彩としたためか、県境駅の誤答が続いた。なお、県境駅という共通項は、非該当駅に信濃境(富士見町)、小和田(浜松市)を提示しているので、別解にならない。
問ニは当初、問題駅を宇都宮、金沢、名古屋、奈良、久留米としていた。難易度を下げるため、金沢を除き直前に入れ替えたが、あまり効果がなかったようで、苦戦した解答者が意外に多かった。当初の出題だったら、もっと難問になっていただろう。非該当駅は、永山が近隣にない駅を、浜松町、神戸、出雲市が普通名詞の接頭語駅を外すため。
問三の準備のために、第4回終了後JR全駅の緯度経度データベース作成に着手した。参考にしたのは、Wikipediaの各駅の記事。「所在地」欄に経緯度が記載されており、クリックすると十進法の数値が得られるので、これをエクセルに入力した。35度±1分(34.983333〜35.016667)で抽出すると46駅になり、問題駅を各県にばらしてカモフラージュし偽46駅問題とした。東端の千歳と西端の津野津、もっとも35度に近い膳所(34.999419)、あとはマイナスの野田新町とプラスの林野(JR西・姫新線)を選んでいたが、直前になって何を考えたのか、林野を上月に代えて、これで全5駅がみなマイナスとなってしまった。しかし、非該当駅として35度±1分を外れるプラス・マイナスの境界駅を指定していたので救われた。非JRを含む全駅では、四条が最近(35.000078)である。
問四は、問三のために作成したデータベースから、各県の北端駅を抽出し、真の46駅問題とした。稚内佐世保を問五と共通にし、港の近隣駅を問題駅として迷彩としたが、簡単に見破られてしまい、今回もっとも難易度が低かった。なお、非JRを含む各県の東西南北端駅は、Wikipedia日本の都道府県の東西南北端の駅の一覧に示されている。
問五は、デスクトップ鉄サイトの国鉄連絡運輸規則別表(1986年11月1日現行)に想定解が記載されている*2。連絡運輸とは、複数の事業者が協定を結び1枚の連絡乗車券を発売する制度である。かなりマニアックな問題であり、出題するか迷っていた。しかし、このブログとサイトの読者なら解答できるだろうと考え、7月に国鉄末期の別表、8月にJR発足時点の別表を旅規ポータルに掲載、雑記帳でも取り上げて下準備し、出題に踏み切った。案の定ヒント提示前にやまやまさんが金メダルを獲得してくれ、ほっとした。第1ヒント提示後フェリー港に隣接する駅の誤答があいついだが、これでは想定解数45を大きく上回ってしまう。そのなかで、メダルを獲得した鳴子こけしさんとみやこ路快速さんは、まぐれあたりではなく、共通項を把握してくれていたと思う*3。おそらくブログ画面の「最新タイトル」にある「JR旅客連絡運輸規則別表」に気づかれたのではないか。この表示がヒントになると考えたのも、出題に踏み切った理由の一つである。
国鉄及びJR各社が発足した当時は多くの民間航路と連絡運輸行っていたが、すべて廃止された。誤答の徳島駅に関連して、現在和歌山港徳島港間を運航している南海フェリーについて。当時は和歌山港小松島港間で、四国側の接続駅は小松島港駅の廃止後、南小松島だった。
次回は12月中旬を予定しています。
追記(9月11日):クイズのホームページを更新し、全国のJR駅五番勝負解答状況第5回を掲載した。また昨日掲載した全国のJR駅五番勝負想定解・解説第5回を更新し、問四に最北駅の次点駅を、また非JR駅が最北の県について非JRの最北駅を記載した。

*1:出題時に提示した想定解数89は、南小谷をJR東と西にダブルカウントしていたので、88に訂正

*2:JR連絡運輸規則別表(1986年04月1日現行)は、諫早が外れた

*3:みやこ路快速さんはわざわざ西鹿児島と注記している