鹿児島市電の停留場名改称

見逃していた駅の廃止や改称に気が付いて、本日町村名と駅名の関係(町村代表駅)駅名改称 1987-2015を更新した。町村代表駅には、2014年3月15日の海峡線知内駅の廃止を反映し、今年5月1日の鹿児島市電の停留場名改称を「駅名改称 1987-2015」に追加した。
鹿児島市電の停留場名改称は、市の施設の移転によるもの。交通局が神田に移転し、神田を神田(交通局前)に改称、従来の交通局前は二中通となった。もう一つは市立病院の移転によるもので、たばこ産業前が市立病院前になり、従来の市立病院前は甲東中学校前に改称。1系統の停留場だった市立病院前は全く同じ名前で、交通局前は副駅名として、ともに2系統に移った。なんとも紛らわしい。そして新しい停留場名も施設名である。
鹿児島市電は施設の移転による改称を繰り返している。1996年11月6日県庁が移転し、県庁前が県庁跡に代わり、97年9月3日水族館口となった。
駅名改称の研究の脚注で紹介しているが、地名研究家の楠原佑介は「この駅名に問題あり」(草思社、2005年)で、

なぜ、施設名を採用してはならないのか。施設というものは、鉄筋コンクリート製のどんなに頑丈そうな建造物であっても、その寿命・耐用年数はせいぜい数十年に過ぎない。やがて老朽化すれば取り壊され、あるいは地域の特性や社会状況が変われば移転・改称を余儀なくされる運命にある。

と、駅名に非恒久施設名をつけることに反対し、所在地の地名をつけるべきであるといっている。そのとおりだと思う。