神戸市営地下鉄北神線の運賃体系

6月1日北神急行電鉄が神戸市に譲渡され、神戸市営地下鉄北神線となったたのを機会に、延び延びになっていた鉄道事業者の運賃比較を2019年10月運賃改定版に更新する作業に着手した。更新にはいましばらく時間がかかるが、北神線移管化後の神戸市営地下鉄の新運賃体系を紹介する。なお、神戸市高速鉄道乗車料条例施行規程は令和元年10月1日現在のままで、北神線の移管が反映されていない。

谷上・三宮間が従来の550円*1から280円と半額になったと報じられていたので、既存区間の対キロ区間制運賃の区数を追加して北神線を含む全線に適用されるものと理解していた。しかし地下鉄区数及び料金表詳細によると、既存区間の1区から9区の区分*2に「北神線」という区分が追加された。「北神線+1区」など北神線区間の運賃(370円から280円に減額)と既存区間の運賃を合算し、これから乗継割引(地下鉄線部分100円+北神線110円)を減額している。

乗継割引により、既存区間北神線を含む区間の運賃は、以下のとおり対応している。

既存区間  キロ  運賃  北神区間  キロ  運賃 
 1区 -3   210      
 2区 -7   240  北  7.5  280
 3区 -10   280  北+1区  -10.5 280
 4区 -13   310  北+2区 -14.5 310
 5区 -16   350  北+3区  -17.5 350
 6区 -19   380  北+4区 -20.5 380
 7区 -23   410  北+5区  -23.5 420
 8区 -27   440  北+6区 -26.5 450
 9区 27-  470  北+7区  -30.5 480
       北+8区 -34.5 510

20.5キロ以下の区間では、同一キロでも北神線を含む区間のほうが運賃が安い。たとえば、谷上・長田間の13.6キロ310円に対し、新神戸名谷間13.3キロは1区上がって350円。なぜ、既存区間の運賃体系を全線に適用せず、こんな複雑な体系にしたのだろうか。

鉄道事業者の運賃比較はまだ2019年10月運賃改定版になっていないが、脚注7の私鉄の加算運賃・特定割引運賃に、その後見つけた阪神なんば線の加算運賃及び福井鉄道(軌道区間)、高松琴平電鉄北九州高速鉄道の特定割引運賃を追加した。

 

*1:地下鉄20円+北神急行10円の乗継割引適用

*2:最長区間新神戸・精神中央間は22.7キロで7区だが、環状線区間の運賃を実際乗車する経路のキロで計算するので9区まである