JR東日本駅別乗車人員

JR東日本駅の乗車人員に2014年度の数字が掲載されている。2015年3月31日現在、JR東日本には1734駅あったが、掲載されているのは、976駅。「JR東日本エリア内の1日平均の乗車人員を把握できる駅を掲載しています。」とあり、無人駅が非掲載のようだ。2013年版にあった伊東線来宮伊豆多賀網代、宇佐美、中央線の初狩甲斐大和青梅線の熊川などが無人化に伴い削除された*1。一方、「東日本大震災の影響により運転を見合わせていた区間の駅については掲載しておりません」とあるのに、不通区間代行バスが運転されていない山田線の陸中山田津軽石、大槌が掲載されている。不通承知の普通乗車券は発売されないが、定期乗車券と普通回数乗車券について、岩手県北バスと岩手県交通振替輸送を行っているので、その旅客と思われる。陸中山田駅の乗車人員は157人で(うち定期外2人)、同じ岩手県の新幹線駅いわて沼宮内(82人)よりも多い。
トップ100は仙台が52位*にはいったほかは、すべて南関東の1都3県(東京都58、神奈川県19、千葉県12、埼玉県10)の駅である。1都3県以外の駅は、114位*新潟*、119位宇都宮、143位高崎、145位水戸、149位取手、171位小山、176位長野と続き、185位にあおば通が盛岡(200位)、郡山(205位)、福島(215位)を抑えて入った。
トップ10は、川崎駅が2013年度の12位から10位になり、代わりに北千住が10位から11位に落ちた。川崎駅は7,143人増え、976駅中増加数がトップである。トップ10で、乗車人員が増加したのは、ほかには3位の東京、6位の品川と9位の秋葉原で、新宿(1位)、池袋(2位)、横浜(4位)、渋谷(5位)、新橋(7位)、大宮(8位)は減少した。増加数と増加率のトップ10は次のとおり。

路線 2014 2013 増加数
1 川崎 東海道 204,153 197,010 7,143
2 品川 東海道 342,458 335,661 6,797
3 武蔵小杉 南武 119,604 115,262 4,342
4 大崎 山手 145,672 143,397 2,275
5 中野 中央 140,587 138,467 2,120
6 恵比寿 山手 135,493 133,553 1,940
7 東京 東海道 417,822 415,908 1,914
8 海浜幕張 京葉  61,112  59,515 1,597
9 さいたま新都心 東北  43,667  42,135 1,532
10 西船橋 総武 131,895 130,814 1,081
路線 2014 2013 増加率
1 茂市 山田    55    35 57.1%
2 川原湯温泉 吾妻    31    20 55.0%
3 只見 只見    22    15 46.7%
4 川内 山田    12     9 33.3%
5 広野 常磐   175   132 32.6%
6 女川 石巻    62    48 29.2%
7 吉川美南 武蔵野 2,975 2,350 26.6%
8 横倉 飯山    22    18 22.2%
9 作並 仙山   194   165 17.6%
10 北松本 大糸   658   577 14.0%

湘南新宿ラインの駅が開業した大崎駅と武蔵小杉駅は、周辺の再開発が進み、2000年と比べてそれぞれ155%、86%増加した。増加率が高いのは、不通から復旧した路線が多い。女川は3月21日に復旧したばかりだから、代行バスの旅客数だろう。山田線の茂市や川内の増加率が高いのはよくわからない。
減少数と率のトップ10も紹介する。

路線 2014 2013 増加数
1 渋谷 山手 371,789 378,539 -6,750
2 浜松町 東海道 152,910 155,784 -2,874
3 新宿 山手 748,157 751,018 -2,861
4 横浜 東海道 403,865 406,594 -2,729
5 千葉 総武 103,592 105,812 -2,220
6 水道橋 中央  83,263  85,320 -2,057
7 津田沼 総武 102,125 104,082 -1,957
8 有楽町 東海道 165,450 167,365 -1,915
9 日野 中央  26,927  28,651 -1,724
10 千駄ケ谷 中央  18,788  20,444 -1,656
路線 2014 2013 増加率
1 向能代 五能    49    61 -29.5%
2 三厩 津軽    22    30 -26.7%
3 狩川 陸羽西    62    83 -25.3%
4 森宮野原 飯山    45    60 -25.0%
5 羽後亀田 羽越    70    89 -21.3%
6 さくらんぼ東根 奥羽   625 1,207 -19.0%
7 芦沢 奥羽    45    55 -18.2%
8 山方宿 水郡   114   139 -18.0%
9 荒屋新町 花輪    64    77 -16.9%
10 新地 常磐   161   192 -16.1%

昨年も7月26日の記事でBRTの乗車人員を紹介したが、2014年度の数字は次のとおり。気仙沼線は、南部の南三陸町が減少し北部の気仙沼市が増加している。盛駅が増加したのは、三陸鉄道南リアス線が復旧したためだろう。

気仙沼線 2014 2013 2010 14/13 14/10
柳津  32  38  34 -15.8% 94.1%
陸前横山   2   4   -50.0%  
陸前戸倉  10   9    11.1%  
志津川  74  91 269 -18.7% 27.5%
ベイサイドアリーナ  14  12    16.7%  
清水浜   8   9   -11.1%  
歌津  59  63 186  -6.3% 31.7%
陸前港  13  11    18.2%  
蔵内   4   6   -33.3%  
陸前小泉  15  16    -6.3%  
本吉 217 203 329   6.9% 66.0%
小金沢  23  19    21.1%  
大谷海岸  41  40     2.5%  
陸前階上  66  67    -1.5%  
最知  44  35    25.7%  
松岩  66  58    13.8%  
南気仙沼 119 110 251   8.2% 47.4%
不動の沢 160 147     8.8%  
気仙沼  96  92 287  4.3% 33.4%
大船渡線 2014 2013 2010 14/13 14/10
気仙沼  77  65    18.5%  
陸前矢作  15  17   -11.8%  
鹿折唐桑   7   8   -12.5%  
長部   9   9     0.0%
奇跡の一本松  12  17   -29.4%  
竹駒  13  12     8.3%  
陸前高田  82  75 220   9.3% 37.3%
高田高校前  20          
高田病院  33  26    26.9%  
脇ノ沢  13  12     8.3%  
小友  45  38 102  18.4% 44.1%
碁石海岸口  23  24    -4.2%  
細浦  21  18  80  16.7% 26.3%
下船渡  18  16    12.5%  
大船渡  46  46  46   0.0% 100.0%
226 173 328  30.6% 68.9%

JR東日本以外にウェブで2014年度の駅別乗客数を公開しているのはJR四国だが、トップ20だけである*2。2013年度のデータは、JR西日本トップ50を、JR九州トップ30を、JR北海道トップ10を掲載している。JR東海トップ10はグラフと千人単位に丸めた数字しかない。
追記(2016年7月28日):JR東日本が2014年度の乗車人員を訂正した。これに基づき、本文および表の数字を改訂した。仙台が212人減り、49位から52位に後退。増加数のトップ10から外れ、代わりに西船橋が入った。このほか東北新幹線の停車駅が順位を下げた。
追記2(7月29日):減少数と減少率のトップ10を記載した。

*1:伊東線の4駅の無人化は2014年度の3月8日だが、初狩など3駅は新年度に入った4月1日実施である

*2:徳島が松山や高知よりも多いのは意外だった。JR以外に鉄・軌道がないためか