白紙撤回

このブログで取り上げてきたニュースを白紙撤回する報道が相次いでいる。
大阪市交通局は、昨年12月25日の市営地下鉄民営化基本方針で、2014年4月の消費税率8%への引き上げ時に初乗り運賃を値下げすると発表した(大阪市営地下鉄の運賃値下げ)が、これを撤回した。日経新聞の記事

大阪市交通局、地下鉄運賃値下げ見送りを決定
 大阪市交通局は27日、経営会議を開き、来年4月に予定する消費税の8%への増税に合わせて計画していた市営地下鉄初乗り運賃(200円)の引き下げを見送ることを正式に決めた。同局は消費税が10%になる予定の2015年10月に改めて値下げを目指す方針。
 藤本昌信交通局長は同日、記者会見し「運賃引き下げは宿題。一日も早く実行できる力を身につけたい」と述べた。
 同局によると、南海トラフ地震による津波の被害想定が見直され、防災や安全への投資がかさむことや、市議会に提出中の地下鉄民営化条例案の可決のメドが立たず、民営化による人件費削減の達成が難しいことから、値下げ断念を決めた。
 地下鉄の運賃は来年4月に消費税が8%に増税される分を転嫁。初乗り200円は据え置くが、現在230円以上の区間はそれぞれ10円引き上げる。市営バス運賃も現行の一律200円から同210円に上げる。

DMVの実用化は、国土交通省DMVの導入・普及に向けた検討会設置によって進展すると期待されていたが、JR北海道の一連の不祥事のためまた遅れそうだ。北海道新聞の記事

DMV運行時期、白紙に JR北海道 営業線区の選定作業中断
 レール異常放置や脱線事故などが相次ぐ影響で、JR北海道は開発中の鉄路と道路両方を走るデュアル・モード・ビークルDMV)の営業線区の選定作業を中断したことが27日、分かった。早ければ2015年ごろとみられていた営業運行は、いったん白紙に戻る。現在、JR石勝線夕張支線で行っている試験走行は続行する。
 線区選びの中断について、同社は「安全性向上の全社的な取り組みを優先させるため」と説明し、再開時期は不明という。一方、10月末までの日程で進めているDMVの試験走行は「可能な範囲で継続する」とし、今冬の最終試験走行も予定通り進め、車両と運行保安システムの開発は今冬までに終える。

追記(10月19日):大阪市営地下鉄の運賃問題は、10月16日橋下市長が来年4月から初乗り運賃を180円に値下げすると再撤回を表明(読売10月16日)。これに対し、大阪市交通局長は橋下市長の発言に困惑(毎日10月18日)、18日の市議会交通政策特別委員会で各会派から批判が相次ぐ(読売10月18日)など混迷の度を深めている。