中国の鉄道旅客運送約款

昨日旅規ポータルを更新し、旅規リンク集名鉄近鉄名古屋市ICカード乗車券規則とともに、中国の鉄路旅客運輸規程鉄路旅運運価規則を追加した。

中国の鉄道乗車券の裏面には、「未尽事項請参閲《鉄路旅客運輸規程》」と記載されている。JRのマルス券の「このきっぷに関するお取扱いは、券面表示事項のほか、JRの「旅客営業規則」等の関係約款及び法令などによります。」と同じ注記である。
以前からこの鉄路旅客運輸規程を探していたのだが、2010年12月1日施行の規程をウェブで見つけた。ほかに「鉄路旅運運価規則」というのもあった。こちらは、旅客運輸規程の旧版と同じ、1997年12月1日施行版である。「規程」が旅客・荷物運送約款、「規則」が旅客・荷物の運賃・料金規則のようである。
旅客運輸規程の第12条に次の規定がある(筆者の仮訳。間違いがあったらご指摘ください)。

乗車券類(車票)は、乗車券(客票)と付加券(附加票)の両部分からなる。乗車券部分は1等座席(軟座)、2等座席(硬座)とし、付加券部分は、急行券(加快票)、寝台券(臥鋪票)、空調券(空調票)とする。付加券は、乗車券の補完部分であり、乗車券と組み合わせて発売するが、小児を除き単独で使用できない。

中国の鉄道時刻表には、普通・急行/1等・2等/座席・寝台(上中下段)/空調の有無などの組み合わせで、33種類の運賃表が掲載されている(2003年10月号)。画像を掲載した乗車券も価格は一本で表示されているが、日本と同様運賃・料金別に計算されているようだ。
なお、「小児を除き単独で使用できない」は、第19条の規定に基づくものだろう。大人の旅客一人について、身長が1.2メートル未満の小児1名を無料で同行できるが、無賃の小児が一人で寝台を使用するときは大人と同額の寝台券の、空調車両に乗車するときは半額の空調券の購入を要することが規定されている。