無料列車運行

諏訪湖周辺の町おこしイベントスワいちが2月29日開催され、岡谷、下諏訪、上諏訪、茅野、富士見の各会場を結ぶ無料の臨時列車が運行されるらしい。
繁華街の無料巡回バスなら、地元企業の協賛金で日の丸自動車が運行している、丸の内シャトル東京ベイシャトルメトロリンク日本橋がある。2006年3月、京都市中心部の商店街でPiTaPaで買い物した人に電車運賃を返却する実験事業が行なわれたそうだが、無料列車の運行というのは聞いたことがなかった。運賃収入とデパートの売上という一石二鳥を狙い、都心のターミナル駅にデパートを併設するビジネスモデルを作ったのは、阪急創始者小林一三である。デパートにはエレベーターやエスカレーターを設置したが、集客のために電車運賃まで無料にしたわけではない。
ところで、2007年6月27日の記事で、JTB時刻表7月号の別冊付録「松本典久のおもしろ鉄旅プランニング」に掲載された「130円ポッキリで駅ナカ巡り」を紹介した。有楽町・東京間の130円きっぷで品川、大船、立川、大宮、上野の「駅ナカ」商業施設を回るというプランである。

マスコミが「駅ナカ」巡りのための大回り乗車を奨励したのは、初めてではないか。JR東日本は苦々しい思いだろう。「国鉄監修・交通公社の時刻表」の時代には、考えられなかった記事である。

とコメントしたが、これは的外れだった。たとえ運賃収入は130円でも、駅ナカ商業施設の売上増によって、テナント収入が増加するなら、JR東日本にとって歓迎すべきことだろう。