JR東日本の旅客制度改定

遅ればせながら、12月22日にリリースされた、Suica利用範囲の拡大について。2009年3月14日から、Suica利用範囲とともに、東京近郊区間も拡大する。
今回の拡大区間は、2008年3月の拡大時のように、環状線の外周の外側の区間だけでなく、環状線を構成する千葉県全体を含むから、途中下車の禁止や有効期間の短縮といったデメリットを蒙るだけでなく、選択乗車のメリットも享受することができる。館山や安房鴨川を含む東京近郊区間大回り最長ルートの乗車は、元日0時発でも不可能だろうが。
一方、東京近郊区間の組み込まれる次の3選択乗車区間の廃止もリリースされた。

(23)日暮里以遠(鶯谷、西日暮里又は尾久方面)の各駅又は両国以遠(浅草橋方面)の各駅と、成田以遠(久住又は空港第2ビル方面)の各駅との相互間(三河島及び柏経由、錦糸町・四街道及び酒々井経由)
(24)佐倉以遠(物井方面)の各駅と、松岸又は銚子駅との相互間(総武本線経由、成田線経由)
(25)蘇我以遠(本千葉方面又は千葉みなと方面)の各駅と館山・安房鴨川間の各駅との相互間(外房線経由、内房線経由)。この場合、乗車券の券面に表示された経路以外の館山・安房鴨川間内では、途中下車の取扱いをしない。

このうち、第23号の区間は、現存する56の選択乗車区間の中でもっとも古く指定された区間で、公社としての日本国有鉄道が創設される以前の1947年8月1日現行の旅規にも記載されている。また、第24号の区間も、1958年10月1日の旅規改定時に指定され、50年以上の歴史がある。2002年12月1日の旅規改訂で、多くの選択乗車区間が廃止される中で、生き残ってきた区間である。
なお、大都市近郊区間の選択乗車は、区間内相互発着の乗車券に限定されるから、これらの区間東京近郊区間に組み込まれたからといって、従来と同等の取扱がされるわけではない。