中央本線特急の自由席廃止

JR東日本は、10月30日付リリースで、2019年春から中央線の特急の自由席を廃止すると発表した。新型車両(E353系)への統一を機に、千葉・東京・新宿〜甲府・松本・南小谷間を運転する特急「あずさ」・「かいじ」などの普通車全車両に、「座席未指定券」*1を導入する。特急料金は、通常期、繁忙期、閑散期の区分を廃止、事前料金と車内料金に格差をつける。いずれも常磐線の「ひたち」・「ときわ」で実施しているものと同じ。
新体系の特急料金は常磐線の特急料金と同額で、現行料金と比較すると次のとおり。

営業キロ-50-100-150-200-300-400
新料金事前料金7501,0001,5502,2002,5002,850
車内料金1,0101,2601,8102,4602,7603,110
現行料金通常期指定席A料金1,2701,7002,3502,6802,9003,110
通常期指定席B料金1,0301,4501,8602,250
自由席A料金7501,1801,8302,1602,3802,590
自由席B料金5109301,3401,730

B料金は竜王まで。中長距離区間では値下げだが、近距離区間で自由席を利用していたユーザーにとっては値上げとなる。とくに同時に発表された「あずさ回数券」の発売終了*2の影響が大きい。新宿・松本間の「あずさ回数券」の1回あたりの運賃・料金は4,630円だが、新料金体系では運賃込みで6,500円、40%の大幅な値上げとなる。「えきねっとチケットレスサービス」が利用できるというが、100円の割引にとどまり、焼け石に水

  • 中央線特急の「えきねっとトクだ値(乗車券つき)」については、新たな料金設定にあわせて、新価格で発売します。
  • 早めのお申込みでさらにおトクになる「お先にトクだ値(乗車券つき)」を新たに発売します。

とのことだが、価格は発表されていない。毎日新聞は、

来春からはインターネットによる新たな割引サービスも始める。乗車13日前までに予約をすれば料金は3割安となり、あずさ回数券よりも安くなる。

と書いているが、本当だろうか。他紙*3には出ていない。
2014年11月3日の記事で「ひたち」・「ときわ」の新特急料金体系について書いたが、コメント欄に常磐線ユーザーからのクレーム投稿が相次いだ。中央本線ユーザーの反応はどうだろうか。

*1:旅規の用語では、第3条第9号の2で定義する「未指定特急券

*2:これも常磐線の「座席未指定券」導入時に各種とくとくきっぷが廃止されたのと同じ措置

*3:日経信濃毎日新聞など