常磐線特急から普通列車グリーン車へのシフト

3月14日のダイヤ改正で新特急料金を導入した「ひたち」と「ときわ」の利用状況がJR東日本水戸支社から発表された。読売の4月11日付記事

上野東京ライン、「ひたち」増加「ときわ」減少
 JR東日本水戸支社は10日、3月14日に開業した「上野東京ライン」の利用状況の概要を明らかにした。
 常磐線の特急列車「ひたち」の利用者数は前年より10%以上増えたものの、停車駅の多い「ときわ」は同程度減った。品川駅発着本数の多いひたちを選ぶ利用者が増えたとみられるという。
 3月14日〜4月3日の1日平均の利用者数を、前年同期の「スーパーひたち」「フレッシュひたち」の利用者数と比較した。日中はひたち、ときわの全列車が品川に行くが、夕夜間帯はひたちのみのため、利用者数に影響したとみられる。
 特急の利用者は上野駅40%、東京駅35%、品川駅25%の割合で降車していた。
 1日平均の特急利用者概数は、高萩―水戸が約9700人(前年同期比約700人増)、水戸―土浦が約2万3000人(前年同期と同程度)で、土浦―我孫子は2万6000人(同1000人減)と減った。普通列車グリーン車の利用者は増えており、首都近郊からの通勤客らが使う列車の種類を変えたケースもあるとみられる。(後略)

3月21日から4月5日は特急料金の繁忙期であり、「ひたち」・「ときわ」の指定席特急料金は従来から大幅に値下げされている(柏・土浦間は1,230円が750円、上野・土浦間は1,650円が1,000円、上野・水戸間は2,060円が1,550円*1)。それなのに利用者数が横ばいというのは、上野東京ライン開業の効果が現れていない。やはり昨年11月3日の記事にコメントがあったように、利用者の特急離れが起きている。
「ときわ」の利用者が減少し、普通列車グリーン車の利用者は増加したということは、「フレッシュひたち」の自由席利用者が普通列車グリーン車にシフトしたためだろう。上野・土浦間間の旧自由席特急料金は930円だったが、座席未指定料金は1,000円と値上げ。一方普通列車グリーン料金は平日980円、週末780円である。3月14日に高萩・沼津間のグリーン車乗継を行ったが、土浦・品川間に乗車した特別快速のグリーン車はほぼ満席だった。

追記(4月17日):毎日新聞4月16日付記事 JR東:高崎、常磐両線 特急料金を多く徴収236件

 JR東日本は16日、高崎、常磐両線の特急料金を正規の金額より多く徴収するケースが236件あったと発表した。車掌らが3月14日のダイヤ改正以降に料金が変わったことを失念したことが原因。
 JR東日本によると、過剰に料金を徴収したのは高崎線の「スワローあかぎ」と常磐線の「ひたち」「ときわ」の特急料金。3月14日〜4月6日の236件で、本来より10〜800円、合計5万1870円多く徴収した。227件が特急列車内、残り9件が駅の窓口での販売だった。安く売ったケースも4件あったという。(後略)

マルスや携帯端末で発券しているのに、出札掛や車掌のミスでこんなことが起きるのだろうか。搭載されている料金情報が間違っていたのではないか。10〜800円とは、どういう計算だろう。繁忙期料金を過剰徴収したなら200円で、車内料金の差額260円と相殺される。

*1:いずれも事前料金