2015春JRダイヤ改正

昨日発表になった来年春のJRダイヤ改正の目玉は、北陸新幹線と「上野東京ライン」の開業。JR東日本のリリースを読むと、旅客営業制度にかかわるものは、あまり多くない。
その一つは、常磐線特急に導入されると事前発表されていた「座席未指定券」が「成田エクスプレス」と「スワローあかぎ」でも発売されること。これにともない、NEXの立席特急券は発売を取りやめ、「スワローあかぎ」の特別企画乗車券「スワローあかぎ料金券」は発売終了となる。「スワローあかぎ」の特急料金は、現行の「スワローあかぎ料金券」に比べて、51-100キロ帯と101-150キロ帯が若干値下げされるが、車内購入の場合の260円が加算される。NEXについては、「現在の指定席特急料金と同一料金」と書かれているので、繁忙期と閑散期の料金格差を残すのだろう。また、車内購入料金について記載はない。
もう一つは、新潟〜上越妙高・新井間に運転される、北陸新幹線アクセス特急「しらゆき」の特急料金乗継割引。直江津上越妙高はえちごトキめき鉄道に乗り入れるが、えちごトキめき鉄道の特急料金は割引なし。直江津上越妙高間は普通列車を利用し、直江津まで(から)「しらゆき」を利用する場合は、乗継割引は適用されない。リリースには、金沢方面への例しか書かれていないが、「新幹線と在来線特急列車の乗継割引の対象に、上越妙高駅を追加します」と書かれているので、長野方面への乗継にも適用されるのだろう。
金沢駅での新幹線と在来線特急の乗継割引はないのだろう。JR西日本のリリースには書かれていない。

追記(12月22日):金沢駅では、新幹線と在来線の特急料金の乗継割引のほか、北陸本線七尾線の特急を乗り継いだ場合の料金通算も実施される。
JR東日本のサイトに、2015年の「青春18きっぷ」の発売に関するJRグループのリリースが掲載されていた。北陸新幹線の金沢延伸開業に伴いJR西日本から経営分離される第三セクターにおける青春18きっぷ利用の特例が記載されており、あいの風とやま鉄道の富山・高岡間とIRいしかわ鉄道の金沢・津端間を途中下車せずに乗車する場合は、青春18きっぷが使用可能となる。フルムーン夫婦グリーンパスとジャパン・レール・パスも同様で、こちらはIRいしかわ鉄道の特急(七尾線に直通する「能登かがり火」)にも乗車可能。
青い森鉄道の八戸・野辺地・青森間と同様、JRネットワークから孤立する氷見線城端線七尾線の利用者の便宜を図った措置である。長野・豊野間には盛岡・好摩間と同様特例の設定がない。これは、花輪線が大館で奥羽本線と接続しているように、飯山線越後川口上越線と接続し、完全孤立路線ではないためか*1城端線氷見線は、城端線新高岡で北陸新幹線とつながるが、青春18きっぷで乗車可能なJR路線網からは孤立する。八戸線が接続しているJR路線は東北新幹線だけだが、青い森鉄道の青森・八戸間または野辺地・八戸間が青春18きっぷで乗車可能。逆に言えば、JRは、特急及び経営分離路線への便宜乗車によって、青春18きっぷですべての在来線が連続して乗車できるように配慮していることになる。

*1:さらに飯山で北陸新幹線に接続