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続・モノクラス制移行半世紀

5月10日の記事モノクラス制半世紀に、「国鉄がモノクラス制に移行したのは運賃法定制の制約を逃れるため」というコメントがあった。現在発売中の「鉄道ファン」9月号の特集は「グリーン車50年」で、須田寛氏のインタビュー記事が掲載されている。須田氏は196…

国鉄の副業規則

旧国鉄の副業は、鉄道(連絡船、自動車を含む)事業にかかわる附帯事業等に限られていた(日本国有鉄道法第3条)。駅構内、列車等のスペースを活用した附帯事業として、駅構内営業と広告媒体事業があった。その取扱いを定めた、日本国有鉄道構内営業規則(195…

乗車券類委託発売規程

旅規ポータルに国鉄時代の乗車券類委託発売規程を掲載した。1954年9月10日施行の規程(1954年規程)と1965年10月1日全面改定した規程(1965年規程)を対比している。 出典は、官報に記載された国鉄公示である(1954年規程は昭和29年9月9日公示第262号、1965…

モノクラス制半世紀

50年前の1969年5月10日は、等級制が廃止され、モノクラス制となった、日本の鉄道開業以来最大の旅客制度変更があった日である。この制度改定についての国鉄の公式見解は、 1等車と2等車の設備格差の縮小、利用実態の変化等を考慮して、1等運賃・料金を廃止…

国鉄末期とJR発足時の旅規・基準規程対比

旅規ポータルに旅客営業規則対比(1985vs1987)と旅客営業取扱基準規程対比(1985vs1987)を掲載した。国鉄末期の1985年7月10日現行の規則・規程とJR発足時の1987年4月1日施行のものとを対比したもの。なお、1985年時点の第9章旅行券はギフトカード及びオレンジ…

国鉄連絡運輸規則(1986)掲載

2月13日記事で紹介した1970年の国鉄連絡運輸規則に続いて、旅規ポータルに日本国有鉄道連絡運輸規則(1986年11月1日現行)を掲載した。国鉄末期、民営化の4か月前の規則である。あわせて、国鉄連絡運輸規則(1986)別表と国鉄旅客連絡運輸区域(1986)を掲載し…

国鉄連絡運輸規則(1970)

旅規ポータルのアーカイブに日本国有鉄道連絡運輸規則(1970年1月1日現行)を掲載した。旅客連絡運輸規則ではなく、荷物・貨物も含めた規則だが、所持している資料に荷物・貨物編の記載がないため、旅客編のみを掲載した。 等級制からモノクラス制になった19…

旅規290条

読者からメールをもらった。JR西日本の1月31日プレスリリースは、1月29日新大阪で運転取りやめになった特急サンダーバード4号について、指令員が特急料金を払い戻さないとしたのは誤りで、全額払い戻すとしているが、旅規290条に基づけば指令員の取り扱いは…

国鉄の再建

昭和45(1970)年出版の「国鉄の再建」を古書店で見つけた。日本国有鉄道審議室編で、交通協力会出版部の発行。 前年の「日本国有鉄道財政再建特別措置法」(S44.5.9法律第24号)の施行を受け、運輸省の「日本国有鉄道の財政の再建に関する基本方針」(S44.9.1…

基準規程旧20条

「むさしの」と「しもうさ」の運賃計算経路について書いた2014年8月2日の記事のコメントで、非営業線区を経由する臨時列車に関する国鉄時代の基準規程20条の教示を受けた。「しもうさ」の運賃計算経路について新たなコメントがあった機会に、民営化時に廃止…

荷物営業規則

国鉄の荷物運送は、鉄道開業とともに始まった。当時の荷物運送規程について「日本国有鉄道百年史」(第1巻、p415)は、 手回り品および手荷物の取扱いは、品川・横浜間の仮開業と同時に開始した。これに関する制度は、「鉄道列車出発時刻及賃金表」中に定め…

特殊割引乗車券発売規則

旅規ポータルの旅規アーカイブスに、特殊割引乗車券発売規則(1967年6月20日施行)を掲載した。エコノミークーポン、訪日観光クーポン、特殊観光乗車券、特殊往復乗車券、臨時割引乗車券が対象で、それまで個別の公示や達示で定めていた営業割引制度を、周遊…

新幹線自由席特急券発売規則

旅規に自由席特急券が記載されたのは、1965年10月1日の改定時である。しかし、その前年の12月に新幹線「こだま」に自由席が登場した。本日旅規ポータルを更新し、その時単行規程として制定された新幹線自由席特急券発売規則を掲載した。1964年12月18日制定の…

乗車変更の差額精算

乗車変更の運賃精算は、変更区間の運賃(方向変更・経路変更は、変更区間の差額)収受が基本であるが、例外として発駅からの運賃の差額を精算する方式(差額精算・発駅計算)がある。旅規は第249条第2項第1号ロで、差額精算を適用する乗車券について、 (イ)…

国鉄バス関門急行線の旅規規定

9月15日の記事に興味深いコメントをいただいた。国鉄バス関門急行線が開業した1958年3月10日から、旅規の関門急行線に関する規定が施行された4月1日までは、自動車線を含む史上最長の片道乗車券が発売される可能性があったというものである。 1958年10月1日…

日本国有鉄道公示

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1949年6月1日から1987年3月31日まで、公共企業体として存在した日本国有鉄道が総裁名で出した公示は16,188件あり、1日平均1.17件になる。年月別の公示数の推移は次のとおり。 123456789101112計月平均 19496414242513354121630.9 19501910312631172933372916…

周遊割引乗車券発売基準規程

7月13日の記事は周規改訂履歴の情報源である鉄道公報の話だったが、今日は周規の改定内容について書く。今回追加した期間の改定内容を見ると、周規で定めていた契約条項を「別に定める」とした変更が散見される。例えば、普通周遊券と均一周遊券の旅客運賃は…

新幹線開業の国鉄公示

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50年前の今日華々しくデビューした東海道新幹線だが、国鉄公示は簡単なものだった。 新線開業時の国鉄公示は、日本国有鉄道線路名称の改正公示と運輸営業の開始と駅設置の公示がセットになっていた。新幹線開業6日後の10月7日白糠・上茶路間が開業した白糠線…

回数定期乗車券と定期回数乗車券

9月4日の記事に追記したように、旅規の回数定期乗車券の規定は不十分なので、自動車線共通乗車規則(以下、共通乗車規則)を調べてみた。共通乗車規則が制定されたのは、昭和33(1958)年4月1日(3月12日付国鉄公示第78号)*1で、別表に岩手中央バスの盛岡・…

駅旅行センター

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前記事で書いたように宮脇俊三氏と種村直樹氏の最長片道切符の発行箇所は、それぞれ(交)*1渋谷駅旅セと蒲田駅旅セである。旅行センターは、日本国有鉄道百年史(Vol.13、pp144-145)によると「販売促進体制の一環として、旅客の利便を増進し、かつ、積極的に…

岩泉線廃止

年度末の3月31日。今年は消費税増税による運賃改定もあり、デスクトップ鉄サイトのコンテンツには更新を要するものが多い。4月1日の岩泉線廃止に関連して、町村名と駅名の関係(町村代表駅)及び英語ページのRailway NewsとRailways of Japanを更新した。 岩…

国有鉄道線路名称における新幹線表示の変遷

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今日3月15日はJRのダイヤ改正の日。42年前の1972年3月15日にも山陽新幹線岡山開業に伴うダイヤ改正があり、「国有鉄道線路名称」が改正された。1964年10月1日の東海道新幹線開業以来初めて、別線線増として建設された新幹線が「国有鉄道線路名称」に登場した…

続・国有鉄道線路名称の起源

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2月23日の記事で、1895年初めて制定された官設鉄道の線路名称を紹介した。「東京」神戸間の表記と「金ケ崎」の記載がないことから、区間の表示名は駅名ではなく、市町村名ではないかとの仮説を検証してみた。 表示名 市町村名 駅名 備考 東京 東京市 新橋 19…

国有鉄道線路名称の起源

JNR

久々の[JNR]エントリーだが、「日本国有鉄道」の時代ではなく、今から119年前、英語の略称でいえば、IJGR(Imperial Japan Governmrnt Railways)時代の話である。 1909(明治42)年10月13日、鉄道院は「国有鉄道線路名称」を公示した。1906-07年の第一次国…

貨物運賃計算キロ程(1)

国鉄・JRの旅客運賃は、実際に乗車する経路のキロ程による計算を原則とし、実乗経路と異なった経路で運賃計算する例外を定めている。これに対して、貨物運賃は、原則として2駅間の最短経路のキロ程により計算し、最短経路によらない例外を定めていた。この原…

旅客事務用鉄道線路図

集英社から刊行が始まった「週刊・鉄道絶景の旅」。創刊号に付録「旅客事務用 鉄道線路図 昭和35年3月10日現在」がついている。国鉄職員が業務用に使っていた地図の復刻版である。創刊号特別価格の290円はこの付録だけでも価値があると購入した一人である。 …

日本国有鉄道60年

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60年前の1949(昭和24)年6月1日は、公共企業体としての日本国有鉄道が発足した日である。それまでは、運輸省の現業部門である鉄道総局であった。郵政公社になる前の郵政省直轄の郵便事業と同じ形態である。 この日は、国鉄公示第1号から第43号までが公示さ…

続々・初期グリーン料金制度の矛盾

またまた1969年5月のモノクラス制導入時の話である。当時の新聞記事を縮刷版で読んでいて、朝日新聞5月10日夕刊に掲載された記事を見つけた。 国鉄値上げお粗末スタート くい違う払戻し額 一等券 グリーン券への変更 きょう十日から国鉄運賃値上げ。そのなか…

続・初期グリーン料金制度の矛盾

昨日紹介した読売新聞の記事に気になる箇所があった。 そこでこんな自衛手段も考え出されてきた。長野から上野までの旅行(逆も同じ)。大宮で途中下車して切符を買いかえると、運賃九十円、急行料金百円、グリーン料金六百円、計七百九十円も安くなる。四百…

初期グリーン料金制度の矛盾

前回の記事で、モノクラス制導入時のグリーン料金は、単に運賃を料金に変更しただけで、限りなく1等運賃に近かったと書いた。これに関連して、当時新聞でグリーン料金制度の矛盾が指摘されていたことを、知人から教示を受けて、知った。 1969年10月31日の読…